アクセスビリティ改善

サイトリニューアルの注意点⑨ アクセシビリティ向上で誰もが使いやすいサイトを

こんにちは!戦略的ウェブ制作工房エルタジェールの宮崎です。
WordPressでのサイト制作やGA4などのツールを使ったサイト改善についてのレポートをお届けしています。
サイト制作・リニューアルは、お気軽にご相談下さい。

 今回は、サイトリニューアルの際に欠かせないアクセシビリティ向上について詳しく掘り下げて解説します。特に、会社や店舗のウェブサイトリニューアルを任されたけれども「何から手をつけていいのか分からない」と悩んでいる方に向けて、アクセシビリティの重要性と、その具体的な対策を紹介します。

 1. なぜアクセシビリティが重要なのか

アクセシビリティとは、障害を持つ人や高齢者を含む、あらゆるユーザーがウェブサイトを利用できるようにすることです。近年、多くの国でウェブアクセシビリティが法的に義務付けられていることもあり、ウェブサイトのアクセシビリティ対応は、単にユーザー体験を向上させるだけでなく、法的リスクの回避にもつながります。アクセシビリティに配慮することで、より多くの人がサイトを快適に利用できるようになり、結果的にコンバージョンやエンゲージメントの向上にもつながるのです。

 1.1 アクセシビリティの効果

アクセシビリティが向上することで、サイトの使いやすさが向上し、訪問者全体のユーザーエクスペリエンスが向上します。これにより、コンバージョン率の上昇や検索エンジン最適化(SEO)にも好影響を与えます。特に、WCAG(Web Content Accessibility Guidelines)の基準を満たすことで、アクセシビリティに関する最低限の基準をクリアすることができます。

 2. アクセシビリティ向上のための具体的な施策

では、リニューアル時にどのような施策を講じるべきか、具体的に見ていきましょう。

 2.1 キーボード操作への対応

多くの障害を持つユーザーや、視覚障害者はキーボードのみでサイトを操作しています。これに対応するため、すべての機能がキーボード操作でアクセス可能であることが重要です。特に、フォームやリンク、ボタンなどのインタラクティブ要素には、キーボードフォーカスを明確にし、タブキーを使った操作がスムーズにできるようにします。

 2.2 代替テキスト(alt属性)の適切な提供

視覚に障害を持つユーザーは、スクリーンリーダーという音声読み上げソフトを使用してウェブページを利用します。そのため、画像には必ず適切な代替テキスト(alt属性)を設定し、画像の内容や意味をわかりやすく伝える必要があります。代替テキストが設定されていない場合、スクリーンリーダーは画像を無視するか、ファイル名を読み上げるだけとなり、ユーザーが混乱する可能性があります。

 2.3 色覚障害に配慮したカラースキーム

色覚障害を持つユーザーにとって、特定の色の組み合わせは識別が難しいことがあります。そこで、色だけに頼らないカラースキームやデザインを採用することが重要です。たとえば、重要な情報やボタンの強調には、色だけでなく、テキストやアイコンを併用して視覚的に区別しやすくします。特に、赤と緑などの色覚障害に敏感な色の組み合わせには注意しましょう。

 2.4 フォントサイズと可読性の向上

高齢者や視力に問題があるユーザーにも配慮し、フォントサイズを大きくし、可読性を高めることが重要です。一般的には、14px以上のフォントサイズが推奨され、文字と背景のコントラストも高めに設定します。また、ユーザーが自分でフォントサイズを調整できるように、ブラウザの拡大機能に対応する設計も大切です。

 2.5 動画や音声コンテンツへの字幕・テキスト提供

動画や音声コンテンツを提供する際には、聴覚障害を持つユーザーに向けて、字幕や文字起こしを提供することが求められます。YouTubeなどのプラットフォームでは自動字幕機能が利用できますが、精度の高い字幕を提供することで、より質の高いアクセシビリティ対応が可能です。

 3. アクセシビリティのテスト方法

アクセシビリティ対応が完了したら、テストを行い、実際に問題がないか確認することが重要です。アクセシビリティテストには、次のような方法があります。

 3.1 自動ツールの活用

アクセシビリティのチェックには、さまざまな自動ツールが利用できます。たとえば、WAVE(Web Accessibility Evaluation Tool)やLighthouse(Google Chromeの開発者ツール)を使用することで、サイトのアクセシビリティに関する問題点を自動で検出することができます。

 3.2 実際のユーザーによるテスト

自動ツールでは見つけられない問題点を発見するために、実際に障害を持つユーザーや高齢者にテストを依頼することも有効です。これにより、実際の使い勝手や、改善すべき細かな部分を把握することができます。特に、視覚障害者のためのスクリーンリーダーテストや、聴覚障害者に対する字幕の有用性確認などが重要です。

 4. アクセシビリティのSEO効果

アクセシビリティ対応がSEOにも好影響を与える点を見逃してはいけません。

 4.1 検索エンジンに評価されやすい

アクセシビリティ対応を行うことで、検索エンジンがサイトのコンテンツをより理解しやすくなります。たとえば、alt属性の適切な設定は、検索エンジンが画像の内容を把握する手助けとなり、結果として画像検索での順位向上につながることがあります。

 4.2 ページの読み込み速度とアクセシビリティ

アクセシビリティ向上のために無駄なスクリプトやリソースを削減することも、結果的にページの読み込み速度の向上につながり、これはSEOの観点からも大きなプラスとなります。特に、モバイルファーストインデックスが進む現在、モバイルでのパフォーマンス向上とアクセシビリティ向上は、双方が密接に関係しているのです。

 5. 継続的な改善が鍵

アクセシビリティ対応は、リニューアル時に一度行えば終わりというものではありません。ユーザーからのフィードバックや、新しい技術の登場に合わせて、継続的に改善していくことが重要です。例えば、ユーザーからアクセシビリティに関するクレームや提案があった場合、それを反映させることで、より使いやすいサイトを提供し続けることができます。

 6. まとめ

サイトリニューアル時にアクセシビリティを向上させることは、すべてのユーザーに公平なウェブ体験を提供するために欠かせません。キーボード操作への対応や代替テキストの設定、色覚障害への配慮など、具体的な施策を講じることで、障害を持つユーザーや高齢者も快適に利用できるサイトを作り上げることができます。また、アクセシビリティの向上はSEOにも好影響を与えるため、ビジネスの成功にも直結する重要なポイントです。

リニューアルを機に、アクセシビリティに真剣に取り組み、誰もが利用できる、使いやすいウェブサイトを目指しましょう。

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