人間にしかできない「想像する力」とは? 〜AI時代を生きる私たちへ〜

こんにちは。
近年、生成AIの進化が目覚ましく、文章、イラスト、音楽、さらにはプログラムの作成まで、かつて人間だけが担っていた創造的な作業の多くを、AIが代行できるようになってきました。
では、そんな時代において「人間にしかできないこと」とは何でしょうか?

私は、「想像すること」こそが、人間にしかできない力だと考えています。

想像とは何か?創造・共感・価値判断の源

「想像力」という言葉は、クリエイティブな才能を語るときによく使われますが、それだけではありません。

想像とは、「まだ存在しないものを思い描く力」であり、
それは創造(creative)の源泉であると同時に、
他者に共感し、善悪や価値を判断するための土台でもあります。

生成AIはデータをもとに無数のパターンを再構成することはできますが、
「なぜ、これを創るのか?」「それは誰に、どんな意味をもたらすのか?」といった**“問い”や“意図”**は、人間の想像力にこそ宿るものです。

教育の観点から:想像力を育てるには?

では、この想像力をどう育てていけるのでしょうか?
まずは教育の視点から見てみましょう。

◆ 正解のない問いに向き合う経験

詰め込み式の教育では、想像する余地が失われがちです。
「これが正解」ではなく、「あなたはどう思う?」と問われる機会こそ、想像を促します。

◆ 芸術や物語への触れ合い

音楽や文学、美術など、感性を刺激する体験は、自分の枠を越えて想像を広げてくれます。
多様な物語と出会うことは、他者の視点に立つきっかけにもなります。

◆ 異文化・多様性との接触

背景の異なる人々と触れ合うことは、自分の常識を相対化し、より豊かな想像力につながります。

生活の観点から:日常の中にある想像の種

日々の暮らしの中にも、想像力を育てるヒントはたくさんあります。

◆ “余白”のある時間

常にスマホや予定で埋まった毎日では、想像の余地は生まれません。
退屈な時間や、ふと立ち止まる散歩の途中にこそ、心の中に新しい風が吹き込むことがあります。

◆ 五感を使う暮らし

自然の匂い、季節の味、手の感触。五感を使って世界を感じることが、想像の土壌になります。
料理やものづくり、ガーデニングなども良い例ですね。

◆ 「なぜ?」を忘れない

日常の中に問いを持つこと――たとえば「なぜこの人はこう言ったのか?」「これって本当に必要?」と考えることが、想像の筋肉を鍛えてくれます。

想像を支える習慣と仕組み:エル・タジェールの取り組み

私たちエル・タジェールでは、「想像すること」は未来をつくる力であると信じています。
そのために、日々の業務の中にも、余白と“刺激を意識的に取り入れています。

たとえば、私たちは全体の作業時間の20%を、学習やクリエイティブ活動にあてることをルールとしています。これは、日々の業務の効率や技術向上だけでなく、「想像の力を育て続ける」ための時間です。

また、チケットサブスクサービス「recri(レクリ)」を利用して、毎月美術展や企画展に足を運ぶようにしています。日常から少し離れた場所でアートや表現に触れることで、発想の幅が広がり、自分の価値観に新しい視点を加えるきっかけになっています。

想像は「未来をつくる力」

私たちはこれから、AIと共に生きていく時代を迎えます。
AIは確かに強力なツールですが、それをどう使うか、何のために使うか――
その問いを立てるのは、やはり人間です。

だからこそ、想像する力はますます重要になります。
想像するからこそ、創り出せる。
想像するからこそ、他者に寄り添える。
想像するからこそ、自分なりの選択ができる。

AIがどれだけ進化しても、人間には人間にしかできないことがあります。
それは、「想像すること」。
この力を、私たちはもっと信じ、育てていくべきではないでしょうか。

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