こんにちは、WordPress構築専門家の宮崎です。「戦略的ウェブ制作工房 エル・タジェール」代表として、中小企業のデジタル成長をサポートしています。
「お問い合わせフォームを設置したいけど、どうやって作るの?」
「技術に詳しくないけど、自分でできる?」
「スパムメールがたくさん来て困っている…」
このような悩みをお持ちではありませんか?実は、PR TIMESの調査によると、中小企業の49.5%が「お問い合わせを受けた際の情報共有」に課題を抱えています。また、当社が支援した企業の約40%が「フォーム設置後のスパムメール対策」に頭を悩ませていました。
本記事では、WordPressでプロ品質のお問い合わせフォームを誰でも簡単に設置できる方法を、10年のWeb制作経験をもとに徹底解説します。手順通りに進めれば、30分程度で完成できますので、ぜひ最後までお読みください。
1. 中小企業がお問い合わせフォームを設置すべき5つの理由
「そもそもなぜお問い合わせフォームが必要なの?」という疑問にお答えします。当社がサポートしてきた100社以上の中小企業の事例から、設置すべき明確な理由をご紹介します。
理由1
問い合わせハードルを下げて顧客獲得につなげる
電話は営業時間内しか対応できませんし、メールアドレスを記載するだけでは何を書けばいいか迷う方も多いです。フォームなら24時間受付可能で、入力項目が明確なため顧客の心理的ハードルが下がります。
実例: 東京都内の飲食店A社では、電話予約のみだった頃と比較して、フォーム設置後は月間予約数が38%増加しました。特に営業時間外の予約が全体の42%を占めるようになり、機会損失の大幅な改善につながりました。
理由2
問い合わせ内容の社内共有と管理が容易になる
PR TIMESの調査によると、中小企業の49.5%が「お問い合わせを電話で受けた際、会話内容や対応方法をチームで共有することが難しい」という課題を抱えています。フォームで受け付ければ、全てのスタッフが同じ情報を共有できます。
理由3
自社サイトの信頼性と安心感が向上する
お問い合わせフォームがないサイトは、「何かあっても連絡が取れない」という不安を与えかねません。適切に設置されたフォームは、御社の誠実さや顧客対応への姿勢を示す重要な要素です。
理由4
見込み客情報の収集と分析が可能になる
フォームを通じて得られるデータは、マーケティング戦略の改善に役立ちます。どのような問い合わせが多いのか、どの時間帯に集中するのかなど、顧客理解を深めるヒントが得られます。
理由5
広告審査や企業からのオファーを受けやすくなる
GoogleアドセンスなどのWeb広告サービスでは、お問い合わせ先の記載を審査条件としている場合があります。また、企業からの広告掲載や取材依頼を受ける際にも、連絡窓口があることで機会を逃しません。
2. お問い合わせフォーム設置前の重要ポイント
フォーム設置を始める前に、効果的な運用のための準備をしておきましょう。
ポイント1
設置目的を明確にする
お問い合わせフォームの目的は何でしょうか?一般的な問い合わせ受付、資料請求、予約受付、見積依頼など、目的によって必要な項目は異なります。
ポイント: 複数の目的がある場合は、フォームを分けることも検討しましょう。当社のクライアントC社では、「一般問い合わせ」と「サービス申込み」を分けたことで、成約率が23%向上しました。
ポイント2
必要項目を厳選する
収集したい情報は多いかもしれませんが、項目が増えるほどユーザーの離脱率も上がります。本当に必要な項目だけに絞りましょう。
最低限必要な基本項目:
- 氏名(姓名は分けた方が管理しやすい)
- メールアドレス(確認用の再入力欄があると安心)
- お問い合わせ内容
目的に応じてオプション項目:
- 電話番号(即時の連絡が必要な場合)
- 会社名・部署(法人向けサービスの場合)
- 希望連絡方法・時間帯
- 問い合わせ種別(プルダウンで選択)
ポイント3
レスポンシブデザインの重要性
2025年現在、モバイル端末からのアクセスはPC以上に重要です。特に中小企業サイトでは、スマートフォンからの問い合わせが全体の65%以上を占めるケースもあります。どの端末でも使いやすいフォームにしましょう。
3. WordPressでフォームを設置する4つの方法
WordPressでお問い合わせフォームを設置する方法は主に4つあります。それぞれのメリット・デメリットを解説します。
3-1. プラグインを使う方法
最も一般的で手軽な方法です。無料から有料まで様々なプラグインがあります。
メリット:
- 専門知識がなくても設置可能
- 無料のプラグインでも十分な機能
- カスタマイズの自由度が高い
デメリット:
- プラグイン選びを間違えるとセキュリティリスクも
- プラグイン同士の競合が起きることも
おすすめのプラグイン比較:
プラグイン名 | 特徴 | 難易度 | 無料版の機能 | 有料版の価格 |
---|---|---|---|---|
Contact Form 7 | 最も人気。シンプルで軽量。 | ★★☆☆☆ | ほぼ全機能使用可 | 無料 |
WPForms | 直感的な操作性。テンプレート豊富。 | ★☆☆☆☆ | 基本機能のみ | 年間$39.50~ |
Ninja Forms | カスタマイズ性が高い。 | ★★★☆☆ | 基本機能 | アドオン$29~ |
Flamingo | Contact Form 7の送信データを保存。 | ★☆☆☆☆ | 全機能 | 無料 |
3-2. Googleフォームを埋め込む方法
GoogleフォームをiFrameでWordPressサイトに埋め込む方法です。
メリット:
- 完全無料
- Googleの高い信頼性・安定性
- 回答データが自動的にスプレッドシートに保存
デメリット:
- デザインのカスタマイズが限定的
- サイトデザインとの統一感が出しにくい
- 埋め込み時の表示崩れが起きることも
3-3. 外部フォームサービスを利用する方法
専用のフォーム作成サービスを利用する方法です。
メリット:
- 専用サービスならではの高機能・高セキュリティ
- 顧客管理(CRM)機能を備えたものも
- 専門的な知識が不要
デメリット:
- 月額料金がかかるものが多い
- WordPressとの連携設定が必要
3-4. 自作する方法(コーディング)
HTMLとPHPを使って自作する方法です。
メリット:
- 完全にオリジナルのフォームが作れる
- プラグインによる負荷増大なし
- セキュリティを自分でコントロール可能
デメリット:
- HTML・CSS・PHPの知識が必要
- セキュリティ対策は自己責任
- 設置・保守に時間がかかる
結論: 初心者の方や、迅速に設置したい方には「Contact Form 7」がおすすめです。当社で支援した中小企業の約8割がこのプラグインを採用し、満足しています。
4. Contact Form 7で作る実践ガイド
ここからは、最もポピュラーな「Contact Form 7」を使ったお問い合わせフォームの設置手順を解説します。
4-1. プラグインのインストールと有効化

WordPressの管理画面から「プラグイン」→「新規追加」をクリック

検索窓に「Contact Form 7」と入力して検索

「今すぐインストール」→「有効化」をクリック
4-2. フォームの作成

左メニューの「お問い合わせ」→「新規追加」をクリック

フォームにタイトルを付ける(例:「お問い合わせフォーム」)

フォームの内容を編集
基本的なフォーム設定例:
<label>お名前 (必須)
[text* your-name] </label>
<label>メールアドレス (必須)
[email* your-email] </label>
<label>件名
[text your-subject] </label>
<label>メッセージ本文 (必須)
[textarea* your-message] </label>
[submit "送信"]
「フォーム」タブ上部にあるボタンから様々な入力フィールドを追加できます。各フィールドの説明は以下の通りです:
- [text] : 一行テキスト入力欄
- [email] : メールアドレス入力欄(形式チェック機能付き)
- [url] : URL入力欄
- [tel] : 電話番号入力欄
- [textarea] : 複数行テキスト入力欄
- [select] : プルダウンメニュー
- [checkbox] : チェックボックス
- [radio] : ラジオボタン
- [file] : ファイルアップロード
- [submit] : 送信ボタン
必須項目の設定: フィールド名の後に「」を付けると必須項目になります(例:[text your-name])
4-3. メール設定
「メール」タブでは、フォーム送信時のメール内容を設定します。
管理者宛メール設定:

- 送信先:お問い合わせを受け取るメールアドレス
- 送信元:自動設定(変更可)
- 題名:メールの件名(例:「[サイト名] お問い合わせがありました」)
- メッセージ本文:受信するメール内容のテンプレート
自動返信メール設定:
「メール(2)を使用」にチェックを入れると、問い合わせ者への自動返信メールを設定できます。

- 送信先:[your-email](フォームで入力されたメールアドレス)
- 送信元:サイト管理者のメールアドレス
- 題名:「[サイト名] お問い合わせありがとうございます」など
- メッセージ本文:自動返信の内容
自動返信メールの例:
[your-name] 様
この度はお問い合わせいただき、誠にありがとうございます。
以下の内容でお問い合わせを受け付けました。
担当者より2営業日以内にご連絡いたします。
■お問い合わせ内容
[your-message]
------------------------------
株式会社○○○○
メール:info@example.com
電話:03-xxxx-xxxx
営業時間:平日9:00-18:00
------------------------------
4-4. 固定ページへの設置

「固定ページ」→「新規追加」をクリック

- タイトルを「お問い合わせ」などに設定
- 本文に説明文を入力(問い合わせポリシーなど)

- ブロックエディターで「+」ボタンをクリック
- 検索窓に 「Contact Form 7」と入力し、ブロックを選択

- 作成したフォームを選択
- 「公開」ボタンをクリック
代替方法(ショートコード): エラー: コンタクトフォームが見つかりません。
Contact Form 7の管理画面に表示されるショートコードをコピーし、固定ページに貼り付けることもできます。例:
4-5.フォームのデザイン調整(初心者にも簡単な方法)
Contact Form 7はデフォルトではシンプルな見た目ですが、デザインを調整したい場合は複数の方法があります。プログラミング知識がなくても対応できる方法を中心にご紹介します。
方法1:テーマのカスタマイザーを使う(最も簡単)
多くのWordPressテーマは「カスタマイザー」機能を備えており、フォームの色や余白を視覚的に調整できます。
手順:

WordPress管理画面の「外観」→「カスタマイズ」をクリック

「追加CSS」セクションを選択

- 下記のようなシンプルなCSSを貼り付け
- リアルタイムで変更を確認しながら調整
Copy/* 入力フィールドを少し大きく見やすくする */
.wpcf7 input[type="text"],
.wpcf7 input[type="email"],
.wpcf7 textarea {
width: 100%;
padding: 10px;
margin-bottom: 15px;
}
/* 送信ボタンを目立たせる */
.wpcf7 input[type="submit"] {
background-color: #4CAF50; /* お好みの色に変更できます */
color: white;
padding: 12px 30px;
border: none;
font-size: 16px;
}
ポイント: 色コードは「#4CAF50」の部分を変更するだけで、ボタンの色をサイトのテーマカラーに合わせることができます。色コードが分からない場合は「カラーピッカー」などのツールで簡単に選べます。
方法2:プラグインを使ったデザイン調整
CSSの知識がなくてもフォームデザインを調整できるプラグインもあります。
おすすめプラグインとして「WS Form」をおすすめします。
ドラッグ&ドロップでフォームをデザインすることができます。
方法3:テンプレートを利用する
デザイン済みのテンプレートを利用する方法です。
手順:
- Contact Form 7 Style Templatesなどのプラグインをインストール
- 用意されたテンプレートから好みのデザインを選択して適用
実例: 埼玉県の小売店E社では、専門知識がない担当者がプラグインを使って30分でフォームデザインを改善。問い合わせ完了率が17%向上しました。
5. フォームの離脱率を下げる3つのテクニック
せっかく設置したフォームも、ユーザーが途中で離脱してしまっては意味がありません。当社のクライアント支援で実証済みの効果的なテクニックを紹介します。
5-1. 入力項目を最小限に絞る
当社の調査では、フォームの入力項目が5つ以上になると離脱率が25%以上上昇することが分かっています。必須項目は3〜4つに抑えましょう。
具体策:
- 不要な項目は思い切って削除
- 「任意」の項目を明確に表示
- 入力例をプレースホルダーで表示
5-2. 段階的に情報を収集する
一度に多くの情報を求めるのではなく、最初は最小限の情報を集め、その後のコミュニケーションで徐々に詳細を聞き出す方法です。
具体例:
東京都の不動産会社D社では、最初のフォームで「氏名」「メール」「希望エリア」のみを収集し、自動返信メールで詳細希望をリンク付きで送る方式に変更。問い合わせ完了率が41%向上し、最終的な成約率も15%上昇しました。
5-3. モバイルフレンドリーな設計
スマートフォンからの問い合わせが多い現在、指で操作しやすいデザインが重要です。
具体策:
- 入力欄は十分な大きさに(最低44×44ピクセル)
- キーボードタイプを適切に設定(電話番号欄は数字キーボードなど)
- 縦長のフォームにして横スクロールを避ける
6. スパムメール対策の決定版
お問い合わせフォームを設置すると必ず直面するのが、スパムメールの問題です。効果的な対策方法を紹介します。
6-1. Google reCAPTCHA v3の設定
Contact Form 7と相性の良いGoogle reCAPTCHA v3を設定しましょう。これだけでスパムの約90%を防げます。
設定手順:
- Google reCAPTCHAにアクセス
- 右上の「v3 Admin Console」をクリック
- サイト登録(ラベル、reCAPTCHAタイプ:v3、ドメイン入力)
- サイトキーとシークレットキーをメモ
- WordPressの「お問い合わせ」→「インテグレーション」で設定
6-2. ハニーポットの設置
ボットは見えないフィールドも入力しようとする性質を利用した対策です。Contact Form 7では以下のように実装できます。
<div style="display:none;">
[text honeypot]
</div>
この隠しフィールドに入力があった場合はボットと判断してブロックできます。
6-3. Akismetとの連携
WordPressのスパム対策プラグイン「Akismet」とContact Form 7を連携させることで、より強固な防御が可能になります。
設定手順:
- Akismetプラグインをインストール・有効化・APIキー設定
- Contact Form 7の管理画面で「追加設定」タブを開く
- 以下のコードを追加:
akismet_comments:true
akismet_author:"[your-name]"
akismet_email:"[your-email]"
当社のクライアントでは、これらの対策を実施することで、スパムメールが98%減少した事例もあります。
7. お問い合わせ管理と返信の効率化
問い合わせが増えてきたら、管理と返信の効率化が課題になります。
7-1. Flamingoプラグインで問い合わせを管理
Contact Form 7単体では送信データを保存しませんが、同じ開発者による「Flamingo」プラグインを併用すれば、WordPress内でデータを管理できます。
設定手順:
- 「プラグイン」→「新規追加」から「Flamingo」を検索・インストール
- 有効化するだけで自動的にContact Form 7と連携
7-2. 定型文テンプレートの活用
よくある質問への回答は、テンプレート化しておくと効率的です。
テンプレート例:
- 初期対応確認メール
- 料金・納期に関する質問への回答
- サービス詳細説明
7-3. チーム内での情報共有
PR TIMESの調査で明らかになった「情報共有の難しさ」を解決するために、以下の方法が効果的です。
共有方法例:
- 共有メールアドレスでの一括管理
- SlackやChatworkなどのチャットツールとの連携
- Trelloなどのタスク管理ツールでの対応状況管理
8. よくあるトラブルと解決法
どれだけ丁寧に設定しても、トラブルは発生します。よくあるケースと解決策を紹介します。
8-1. メールが届かない
最も多いトラブルです。主な原因と解決策は以下の通りです。
原因と対策:
- 送信設定の問題
- 送信先メールアドレスの誤りを確認
- 「メール」タブの設定を再確認
- サーバーの問題
- レンタルサーバーのメール設定を確認
- PHPのmail()関数が無効化されている可能性
- スパム判定
- 受信側のスパムフォルダを確認
- from, reply-toのドメインをサイトと一致させる
推奨対策: Contact Form 7だけでの解決が難しい場合は、「WP Mail SMTP」プラグインを併用することで解決できることが多いです。
8-2. エラーメッセージが表示される
フォーム送信時にエラーが表示される主なケースと対策です。
よくあるエラーと対策:
- 「メールの送信に失敗しました」
- メールサーバーの設定を確認
- WP Mail SMTPプラグインの導入を検討
- 「安全でないメール設定が使われています」
- reCAPTCHAを設定する
- 「追加設定」タブで
skip_mail: on
を追加してテスト
- JavaScriptエラー
- テーマやプラグインとの競合を確認
- 一時的に他のプラグインを無効化してテスト
8-3. フォームのレイアウトが崩れる
デザインが意図しない表示になる場合の対処法です。
対策:
- テーマのCSSとの競合を確認
- モバイル表示での確認
- 必要に応じてカスタムCSSを追加
9. まとめ:成果を生み出すフォーム運用のコツ
お問い合わせフォームは単なる連絡ツールではなく、ビジネスの成果に直結する重要な資産です。最後に、当社の支援実績から得た運用のコツをご紹介します。
9-1. 定期的な効果測定とPDCAサイクル
以下の指標を定期的に確認し、改善につなげましょう。
- フォームの表示回数
- 送信完了率(表示回数に対する送信数)
- 問い合わせからの成約率
- よくある質問・要望の傾向
9-2. フォーム以外の補完手段の用意
全ての方がフォームを好むわけではありません。特に高齢者層や急ぎの用件では、電話を好む方も多いです。フォームと併せて電話番号も明記しておくことで、機会損失を防げます。
9-3. 継続的な改善の重要性
フォームは一度設置して終わりではありません。定期的に以下の見直しを行いましょう。
- 入力項目の過不足
- デザインの改善
- 自動返信メールの内容
- モバイル対応の最適化
いかがでしたか?この記事の手順に従えば、中小企業のホームページ担当者でも、プロ品質のお問い合わせフォームを設置できるはずです。
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