「おしゃれ」だけでは売上は上がらない
ホームページのデザイントレンドについて調べると、美しい事例がたくさん紹介されているサイトを見つけることができます。確かにどれも素敵で、「うちの会社のサイトもこんな風にできたらいいな」と思われるかもしれません。
しかし、中小企業や商店の皆様にとって重要なのは、「見た目の美しさ」よりも「お客様に選ばれ、売上につながるホームページ」を作ることではないでしょうか。
私がこれまで300社を超える中小企業様のホームページ制作・運用をお手伝いしてきた経験から申し上げると、大企業の事例をそのまま真似しても、限られた予算と人員の中小企業では思うような成果を得ることは困難です。
大切なのは、自社の予算や体制に合った現実的な改善から始めて、着実にお客様からの問い合わせや売上アップにつなげていくことです。そのために必要なのは、感覚に頼るのではなく、データに基づいた判断と継続的な改善です。
この記事では、私がウェブ解析士として実際に効果を確認してきた2025年のトレンドの中から、中小企業の皆様が現実的に取り入れることができ、かつ確実に成果につながるものだけを厳選してご紹介します。すべてWordPressで実現可能で、予算の目安や効果測定の方法も合わせてお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
エル・タジェール流:成果につながるトレンド選択の5つの基準
数多くのデザイントレンドの中から、本当に中小企業様の成果につながるものを選ぶため、私は以下の5つの基準で判断しています。
基準1
WordPress標準機能で実装可能であること
特殊な技術や高額な開発費用を必要とするトレンドは、中小企業には現実的ではありません。WordPressの標準機能やプラグインで実現できるものに限定することで、制作費用を抑え、将来的なメンテナンスも容易になります。
基準2
予算50万円以内で実現可能であること
多くの中小企業様のホームページ予算は限られています。一度に高額な投資をするのではなく、段階的に改善していける範囲で提案することが重要です。
基準3
運用・保守が現実的であること
どんなに素晴らしいデザインでも、更新作業が複雑で担当者の負担になってしまっては長続きしません。日常的な運用を考慮した提案を心がけています。
基準4
データで効果測定可能であること
Googleアナリティクス4などの無料ツールで効果を数値化できなければ、投資対効果を判断することができません。必ず測定可能な指標で効果を確認できるトレンドのみを選択しています。
基準5
中小企業の集客に直結すること
見た目の美しさよりも、実際に問い合わせや売上につながることを最優先に考えています。デザインは手段であり、目的は事業の成長です。
これらの基準をクリアしたトレンドを、導入の難易度と予算に応じて3つのレベルに分けてご紹介します。
【レベル1】今すぐ始められる基本トレンド(予算5-15万円)
スマートフォン最優先の設計思想
2025年現在、多くのお客様がスマートフォンでホームページを閲覧しています。総務省の調査によると、個人のインターネット利用において、スマートフォンでの利用時間はパソコンの約3倍に達しています。
従来は「パソコン版を作ってから、スマートフォン対応を考える」という順序でしたが、現在は「スマートフォンでの見やすさを最優先に設計し、パソコンでも快適に閲覧できるように調整する」という考え方に変わっています。
私が実際に支援した葛飾区の工務店様では、スマートフォン対応を徹底的に見直した結果、モバイル経由の問い合わせが3ヶ月で42%増加しました。特に効果的だったのは、電話番号のタップ機能と、画面の小さなスマートフォンでも指で押しやすいボタンサイズの調整でした。
WordPress実装のポイント
最新のWordPressテーマを選択する際は、必ず「レスポンシブデザイン対応」かつ「モバイルファースト設計」と明記されているものを選んでください。テーマ選択だけで基本的な対応は完了しますが、業種特有の情報(営業時間、アクセス方法、料金表など)は、スマートフォンで見たときの読みやすさを必ず実機で確認することが重要です。
予算の目安と効果測定
新しいテーマの購入と基本的なカスタマイズで5万円から10万円程度です。効果はGoogleアナリティクス4で「モバイル経由の滞在時間」「直帰率の改善」「問い合わせ完了率」を比較することで確認できます。通常、適切に実装されていれば1ヶ月以内に数値の改善が確認できます。
誰もが使いやすいアクセシビリティ対応
アクセシビリティという言葉は難しく聞こえるかもしれませんが、簡単に言えば「年齢や能力に関係なく、誰もが使いやすいホームページにする」ということです。
具体的には、文字の大きさを適切に設定する、色だけに頼らずに情報を伝える、音声読み上げソフトに対応するなどの配慮です。これらの対応は、高齢のお客様や視覚に障害のある方だけでなく、すべての利用者にとって使いやすいホームページにつながります。
私が支援した江戸川区の税理士事務所様では、アクセシビリティ対応を行った結果、ホームページの滞在時間が平均で1.8倍に延び、問い合わせ率も15%向上しました。特に効果的だったのは、文字サイズの調整とボタンの配色変更でした。
WordPress実装のポイント
WordPressでは「WP Accessibility」というプラグインを使用することで、基本的な対応を自動化できます。また、テーマ選択時に「アクセシビリティ対応」と明記されているものを選ぶことで、専門的な知識がなくても適切な対応が可能です。
予算の目安と効果測定
プラグインの設定と基本的な調整で2万円から5万円程度です。効果測定は滞在時間の延長、直帰率の改善、そして最も重要な問い合わせ率の向上で確認できます。また、Googleの検索結果でも「ユーザー体験の良いサイト」として評価が向上する傾向があります。
表示速度の徹底的な最適化
ホームページの読み込み速度は、お客様の第一印象を大きく左右します。3秒以内に表示されないページは、半数以上の訪問者が離脱してしまうというデータがあります。
表示速度の改善は技術的に複雑に思えるかもしれませんが、WordPressであれば比較的簡単に対応できます。主な対策は画像の最適化、不要なプラグインの削除、キャッシュ機能の活用です。
私が支援した足立区の美容院様では、表示速度を3.2秒から1.1秒まで改善した結果、直帰率が22%減少し、予約完了率が18%向上しました。お客様からも「サイトが軽くなって使いやすくなった」というお声をいただきました。
WordPress実装のポイント
画像の最適化には「Smush」、キャッシュ機能には「WP Fastest Cache」などの無料プラグインが効果的です。また、使用していないプラグインを定期的に削除し、テーマも軽量なものを選択することが重要です。
予算の目安と効果測定
プラグインの設定と画像最適化作業で3万円から8万円程度です。効果はGoogleの「PageSpeed Insights」で数値化して確認できます。スコアが80点以上になることを目標とし、実際の体感速度とGoogleアナリティクス4での直帰率改善を併せて評価します。
【レベル2】差別化を図る応用トレンド(予算15-35万円)
さりげない動きで印象をアップ
マイクロインタラクションとは、ボタンにマウスを合わせたときの色の変化や、フォーム入力時のアニメーションなど、ユーザーの操作に応じた小さな反応のことです。派手な動きではなく、さりげない演出でホームページに生命感を与えます。
重要なのは「動きのための動き」ではなく、お客様の行動を自然に誘導する動きです。例えば、問い合わせボタンにマウスを合わせたときに少し大きくなることで、「ここをクリックすると問い合わせできる」ということが直感的に伝わります。
私が支援した板橋区の設計事務所様では、主要なボタンにマイクロインタラクションを追加した結果、資料請求ボタンのクリック率が24%向上しました。お客様からは「なんとなく親しみやすいサイトになった」という感想をいただいています。
WordPress実装のポイント
CSSとjQueryという技術を使用して実装します。プログラミングの知識が必要ですが、多くのWordPressテーマには基本的なマイクロインタラクションが組み込まれています。カスタマイズする場合は、動きが重すぎてページの表示速度を落とさないよう注意が必要です。
予算の目安と効果測定
基本的な動きの実装で10万円から20万円程度です。効果測定はヒートマップツール(Microsoft Clarityなら無料)でボタンのクリック率を測定し、Googleアナリティクス4でコンバージョン率の変化を確認します。適切に実装されていれば、1ヶ月以内にクリック率の向上が確認できます。
オリジナルイラストで差別化
インターネット上でよく見かける同じようなイラストを使うのではなく、自社だけのオリジナルイラストを使用することで、お客様の記憶に残るホームページにできます。
オリジナルイラストの効果は見た目の美しさだけではありません。自社の事業内容や特徴を、写真では表現しきれない部分まで含めて視覚的に伝えることができます。また、親しみやすさや安心感を演出する効果もあります。
私が支援した練馬区の介護事業所様では、施設の雰囲気と職員の温かさを表現したオリジナルイラストを制作した結果、見学申し込みが前年同期比で35%増加しました。特に家族からの評価が高く、「安心できそうな施設だと思った」という声を多数いただきました。
WordPress実装のポイント
イラストはSVG形式で制作することで、画質を保ちながらファイルサイズを小さく抑えることができます。WordPressのカスタムフィールド機能を使用することで、将来的にイラストの差し替えも容易に行えます。
予算の目安と効果測定
イラスト制作と実装で15万円から25万円程度です。効果測定は滞在時間の延長、ページ閲覧数の増加、そして最終的な問い合わせや売上への影響で判断します。ブランド認知度の向上も期待できますが、こちらは数ヶ月スパンでの評価が必要です。
動画を活用した魅力的な表現
動画は静止画では伝えきれない情報を効率的に伝えることができる強力なツールです。ただし、ホームページに動画を掲載する際は、表示速度への影響を最小限に抑える技術的な配慮が不可欠です。
効果的な動画活用の例として、製造業であれば製造工程の紹介、サービス業であれば接客の様子、店舗であれば内装や商品の紹介などがあります。重要なのは、動画を見ることでお客様の不安が解消され、問い合わせや来店への意欲が高まることです。
私が支援した墨田区の町工場様では、熟練職人の技術を紹介する1分程度の動画を制作した結果、企業サイトからの新規取引先開拓が年間で3社増加しました。「技術力の高さが伝わってきた」という評価をいただいています。
WordPress実装のポイント
動画は直接WordPressにアップロードするのではなく、YouTubeに投稿してから埋め込む方法が一般的です。また、モバイル環境では自動再生を避け、ユーザーがクリックしてから再生される設定にすることで、データ通信量への配慮も必要です。
予算の目安と効果測定
動画制作(撮影・編集)と実装で12万円から30万円程度です。効果測定は動画の再生率、再生完了率、そして動画を見たユーザーの問い合わせ率で評価します。また、YouTubeのアナリティクス機能で詳細な視聴データも確認できます。
【レベル3】競合優位性を築く先進トレンド(予算35-80万円)
AIチャットボットによる24時間対応
人工知能を活用したチャットボットは、営業時間外でもお客様からの質問に自動で回答できる優れたツールです。中小企業にとって特に価値があるのは、限られた人員でも24時間の顧客対応が可能になることです。
現在のAIチャットボットは単純な質問応答だけでなく、お客様の状況をヒアリングして適切な情報を提供したり、問い合わせフォームへの誘導なども行えます。導入初期は簡単な質問から始めて、徐々に対応範囲を広げていくことが現実的です。
私が支援した北区の不動産会社様では、物件の基本情報や内見予約に関するチャットボットを導入した結果、営業時間外の問い合わせが月間で約15件増加しました。担当者の負担も軽減され、より重要な業務に集中できるようになったと喜んでいただいています。
WordPress実装のポイント
「Chatbot for WordPress」などのプラグインを使用することで、基本的な機能を実装できます。重要なのは、お客様からよく寄せられる質問を事前に整理し、適切な回答データを準備することです。また、チャットボットで解決できない質問は、スムーズに人間のスタッフに引き継がれる仕組みが必要です。
予算の目安と効果測定
システム構築と学習データ作成で30万円から50万円程度です。効果測定は営業時間外の対応件数、チャットボット経由の問い合わせ件数、そして顧客満足度で評価します。適切に運用されていれば、導入費用は6ヶ月から1年程度で回収できる場合が多いです。
お客様参加型のインタラクティブコンテンツ
インタラクティブコンテンツとは、お客様が能動的に操作することで情報を得られるコンテンツのことです。例えば、簡単な質問に答えることで最適な商品やサービスを提案する診断コンテンツや、料金シミュレーターなどがあります。
このタイプのコンテンツの最大の価値は、お客様との接点を深め、より具体的なニーズを把握できることです。また、楽しみながら情報を得られるため、ホームページの滞在時間延長や、SNSでのシェアも期待できます。
私が支援した豊島区のリフォーム会社様では、簡単な質問に答えるとリフォーム費用の目安がわかる診断コンテンツを制作した結果、ホームページの滞在時間が平均で3.2倍に延び、SNSでのシェアも200%増加しました。何より、具体的な相談を持った質の高い問い合わせが増加したことが大きな成果でした。
WordPress実装のポイント
基本的な診断機能であればWordPressのプラグインで実現できますが、本格的なインタラクティブコンテンツはカスタム開発が必要です。重要なのは、操作が複雑すぎないこと、結果が実用的であること、そして最終的に問い合わせや相談につながる設計にすることです。
予算の目安と効果測定
フルカスタム開発で50万円から80万円程度です。効果測定は利用完了率、滞在時間の変化、SNSシェア数、そして最も重要な問い合わせ品質の向上で評価します。投資額は大きいですが、適切に設計・運用されていれば、非常に高い投資対効果を期待できます。
データで効果を測定する方法
どんなに素晴らしいデザインを導入しても、その効果を数値で確認できなければ、投資が成功だったのか判断することができません。ここでは、今回ご紹介したトレンドの効果を測定する具体的な方法をお伝えします。
Googleアナリティクス4での基本測定
ページ表示速度の確認
Googleアナリティクス4の「エンゲージメント」→「ページとスクリーン」で、各ページの読み込み時間を確認できます。改善前後で平均読み込み時間が短縮されているかチェックしましょう。目標は3秒以内ですが、2秒以内であればより理想的です。
離脱率・直帰率の変化
ユーザーがすぐにサイトを離れてしまう割合が改善されているかを確認します。特にスマートフォン対応やアクセシビリティ対応の効果は、この数値に明確に現れます。業界平均と比較して評価することも重要です。
問い合わせコンバージョン率
最も重要な指標です。ホームページを訪問した人のうち、実際に問い合わせや購入に至った割合を測定します。デザイン改善前の3ヶ月間と、改善後の3ヶ月間を比較することで、効果を正確に評価できます。
モバイル vs デスクトップ比較
スマートフォン対応の効果を測定するため、デバイス別の成果を比較します。モバイル経由の問い合わせ率やページ閲覧数が向上していれば、適切な対応ができている証拠です。
より詳細な分析のためのツール活用
Microsoft Clarityによるヒートマップ分析
無料で利用できるMicrosoft Clarityを使用することで、ユーザーがページのどの部分をよく見ているか、どこでクリックしているかを視覚的に確認できます。マイクロインタラクションやボタン配置の効果測定に特に有効です。
A/Bテストによるデザイン要素比較
同時期に異なるデザインを一部のユーザーに表示し、どちらがより効果的かを比較する手法です。WordPressプラグイン「Google Optimize」(現在は新規受付終了)の代替として、「Nelio A/B Testing」などが利用できます。
ユーザー行動フロー分析
お客様がホームページに訪問してから問い合わせに至るまでの経路を分析します。どのページで離脱が多いのか、どの経路が最も成果につながっているのかを把握することで、さらなる改善点を発見できます。
投資対効果(ROI)の計算方法
デザイン改善にかけた費用が、どの程度の収益向上をもたらしたかを計算することは、今後の投資判断において重要です。
基本的な計算式
ROI(%)= (改善後の月間利益増加額 × 12ヶ月 – 改善費用)÷ 改善費用 × 100
例えば、20万円のデザイン改善により月間の問い合わせが5件増加し、そのうち2件が平均10万円の案件になった場合:月間利益増加額20万円 × 12ヶ月 = 240万円の年間効果となり、ROI = (240万円 – 20万円)÷ 20万円 × 100 = 1,100%という計算になります。
長期的な効果も考慮
ホームページの改善効果は単年度だけでなく、長期間続きます。適切に保守されていれば、3年間は効果が持続すると考えられるため、実際のROIはより高くなります。
実装時の注意点とよくある失敗
これまで多くの中小企業様のホームページ改善をお手伝いしてきた経験から、実装時によくある失敗とその対策をお伝えします。
一度にすべてを変更してしまう失敗
新しいトレンドに魅力を感じて、一度にすべてを変更してしまうケースがありますが、これは非常にリスクの高いアプローチです。どの変更が効果をもたらしたのか、逆に悪影響を与えたのかが分からなくなってしまいます。
対策:段階的な実装
まずは【レベル1】の基本トレンドから始めて、効果を確認してから次のステップに進むことをお勧めします。1つの改善につき1ヶ月程度の効果測定期間を設けることで、確実に成果を積み上げることができます。
モバイル環境での確認不足
パソコンでの表示は問題なくても、実際のスマートフォンで確認すると文字が小さすぎたり、ボタンが押しにくかったりする場合があります。開発時にはパソコンで作業することが多いため、モバイル環境での確認が不十分になりがちです。
対策:実機での定期確認
デザイン変更を行う際は、必ず実際のスマートフォンやタブレットで動作確認を行ってください。家族や従業員の協力を得て、異なる機種での確認も重要です。
表示速度への配慮不足
美しいデザインや動きのあるコンテンツを追加した結果、ページの読み込み速度が遅くなってしまうケースがあります。特に動画や高解像度の画像を多用する場合は注意が必要です。
対策:定期的な速度チェック
GoogleのPageSpeed Insightsで定期的に速度をチェックし、80点以上を維持することを目標としてください。新しい要素を追加する際は、必ず追加前後での速度比較を行いましょう。
更新作業の複雑化
デザインを凝りすぎた結果、日常的な情報更新が複雑になってしまうケースがあります。担当者が変わった際に更新作業ができなくなってしまう恐れもあります。
対策:運用マニュアルの整備
デザイン変更を行う際は、更新作業の手順書も併せて整備してください。また、可能な限りWordPressの標準的な機能を使用することで、将来的な保守性を確保できます。
エル・タジェール流:成功するトレンド導入の5ステップ
最後に、これまでの経験から導き出した、確実に成果につながるトレンド導入の進め方をお伝えします。
- Step1:現状分析でスタート地点を明確化
- まずはGoogleアナリティクス4で現在のホームページの状況を正確に把握します。直近3ヶ月のデータから、訪問者数、滞在時間、問い合わせ率、主要ページの表示速度などを記録しておきます。この数値が改善の基準値になります。
特に重要なのは、どのページで訪問者が離脱しているか、スマートフォンとパソコンでの成果に差があるかを確認することです。問題の所在が明確になることで、最も効果的な改善策を選択できます。
- Step2:明確な目標設定でゴールを決定
- 「なんとなく良くしたい」ではなく、「3ヶ月後に問い合わせを月5件増やす」「スマートフォンからの離脱率を20%改善する」など、数値化できる具体的な目標を設定します。
目標設定の際は、過去のデータと業界平均を参考にして、現実的でありながらもチャレンジングな数値を設定することが重要です。あまりに高すぎる目標は達成が困難で、低すぎる目標では改善の効果を実感できません。
- Step3:予算配分で投資対効果を最大化
- 限られた予算で最大の効果を得るため、現状分析の結果に基づいて優先順位を決定します。例えば、スマートフォンからの離脱率が特に高い場合は、レベル1のスマートフォン対応を最優先とします。
また、一度に大きな投資をするのではなく、段階的に予算を配分することで、リスクを分散しながら着実に改善を進めることができます。最初の改善で成果が確認できれば、次のステップへの投資も正当化しやすくなります。
- Step4:実装計画で確実な進行管理
- 選択したトレンドの実装計画を詳細に立てます。誰が、いつまでに、何を行うのかを明確にし、途中でのチェックポイントも設定します。
特に重要なのは、実装後の効果測定期間を事前に設定することです。改善の効果が現れるまでには通常1ヶ月程度かかるため、十分な期間を確保して正確な評価を行います。
- Step5:PDCA運用で継続的な改善
- 実装完了後は、設定した目標に対する達成度を定期的に確認し、必要に応じて追加の調整を行います。目標を上回る成果が得られた場合は、次のレベルのトレンド導入を検討します。
逆に期待した効果が得られなかった場合は、原因を分析して対策を講じます。ホームページの改善は一度で完了するものではなく、継続的な取り組みが成功の鍵となります。
まとめ:データドリブンな判断で確実な成果を
2025年のホームページデザイントレンドは、見た目の美しさだけでなく、ユーザーの使いやすさと事業成果への貢献が重視される方向に進化しています。中小企業の皆様にとって重要なのは、流行を追うことではなく、自社の事業目標達成に本当に貢献するトレンドを選択することです。
この記事でご紹介した3つのレベルのトレンドは、すべて私が実際に効果を確認し、中小企業様に適用可能であることを検証済みです。予算や体制に応じて段階的に取り組むことで、確実に成果を積み上げることができます。
最も重要なのは、感覚に頼るのではなく、データに基づいた判断を行うことです。Googleアナリティクス4などの無料ツールを活用することで、投資対効果を明確に測定し、次のステップへの判断材料とすることができます。
私たちエル・タジェールは、「作って終わり」ではなく、お客様のビジネス目標達成まで伴走することをお約束しています。ホームページの改善は一朝一夕には完成しませんが、正しいアプローチで継続的に取り組むことで、必ず成果につながります。
無料相談のご案内
「自社のホームページにはどのトレンドが最適なのか分からない」「現状のデータをどう分析すれば良いのか知りたい」そんなお悩みをお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
エル・タジェールでは、Googleアナリティクス4のデータを基にした現状分析と、お客様の予算・目標に応じた最適な改善プランを無料でご提案しています。東京都葛飾区を拠点としていますが、オンラインでの相談も承っており、全国の中小企業様をサポートしています。
まずは30分程度のお時間をいただき、現在のホームページの課題と改善の可能性について、データに基づいた具体的なお話をさせていただきます。押し売りは一切いたしませんので、安心してお声がけください。