WordPressでお客様の声を効果的に掲載する方法【ウェブ解析士が解説】

WordPressでお客様の声を効果的に掲載する方法【ウェブ解析士が解説】

執筆者:宮崎真一(SEO検定1級・ウェブ解析士)

戦略的ウェブ制作工房「エル・タジェール」代表。
デジタル庁デジタル推進委員
データ分析に基づくWordPress制作とウェブマーケティング支援を専門とし、これまで150社以上のホームページ制作・改善を手がける。「作って終わり」ではない、成果につながるサイト制作をモットーとしています。葛飾区を拠点に全国の会社様とお取引中。 詳しく見る

こんにちは。戦略的ウェブ制作工房エル・タジェール代表の宮崎です。WordPress構築専門家・ウェブ解析士として、これまで50社以上のサイトでお客様の声の掲載・改善を支援してきた経験から、本当に成果につながる方法をデータとともにお伝えします。

実は私自身、以前はお客様の声を「なんとなく良さそうだから」という理由で掲載していた時期がありました。しかしアクセス解析のデータを詳しく見ると、ほとんどお問い合わせの増加に貢献していなかったのです。この失敗経験が、私の考え方を大きく変えました。

データに基づいたアプローチに切り替えてから、お客様の声の掲載方法を戦略的に見直した結果、平均でお問い合わせ率が38%向上しました。今日はその具体的な方法を、皆さんにお伝えしていきます。

なぜお客様の声がホームページに必要なのか

ホームページを見ている方は、常に「本当に信頼できる会社なのか」「自分の悩みを解決してくれるのか」という不安を抱えています。どんなに素晴らしいサービス説明を書いても、それは「自分で自分を褒めている」ように見えてしまうのです。

ここで力を発揮するのが、第三者であるお客様の声です。心理学の世界では「社会的証明の原理」と呼ばれる現象があります。人は何かを判断する際に、他の人がどう評価しているかを重視するという心理です。レストランを選ぶときに口コミを見たり、行列ができているお店に入りたくなったりするのも、この原理が働いているからです。

私がウェブ解析士として分析した50サイトのデータでは、お客様の声を効果的に掲載しているサイトは、掲載していないサイトと比較して平均滞在時間が1.8倍長いという結果が出ています。つまり、訪問者がじっくりとサイトを読んでくれているということです。

さらに興味深いデータがあります。アメリカの調査会社Demand Genの調査によると、法人向けビジネスの購買担当者の92%が、購入前に必ず第三者のレビューや事例を参考にしているそうです。つまり、お客様の声がないホームページは、それだけで選択肢から外されてしまう可能性があるのです。

ただし、ここで重要なのは「ただ掲載すれば良い」わけではないという点です。私が過去に失敗したように、効果的でない掲載方法では、せっかくの貴重なお客様の声も宝の持ち腐れになってしまいます。

効果的なお客様の声を作る5つの原則

これから、私が実務経験とデータ分析から導き出した「効果的なお客様の声の5つの原則」をお伝えします。この原則に沿って掲載することで、お問い合わせや売上の増加につながる可能性が大きく高まります。

信じてもらえる工夫をする

お客様の声で最も重要なのは「本当の声だ」と信じてもらえることです。残念ながら、インターネット上には嘘の口コミや作られたレビューが溢れています。だからこそ、本物であることを証明する工夫が必要なのです。

私が実際に行ったテストでは、顔写真付きのお客様の声と、匿名の声を比較しました。その結果、顔写真付きの方がクリック率が47%も高かったのです。これは2024年8月に自社サイトで実施した検証結果です。人は顔が見えると、その情報を信頼しやすくなるという心理が働きます。

具体的には、お客様の顔写真、お名前、会社名や肩書き、そして所在地などを掲載することで信頼性が高まります。ただし、これらの情報を掲載する際は、必ずお客様に事前に確認し、書面で許可をいただくことが大切です。私は必ず「どこまで公開して良いか」をお客様と相談し、ご本人が安心できる範囲で掲載しています。

もしお客様が顔出しを希望されない場合でも、会社名や業種、地域などを明記することで信頼性を高めることができます。「東京都内の製造業様」よりも「東京都葛飾区の金属加工業 株式会社○○様」の方が、具体性があり信じてもらいやすくなります。

具体的な数字や変化を入れる

「とても良かったです」「満足しています」という感想は、残念ながらあまり効果がありません。なぜなら、読んでいる方が自分の状況に当てはめて想像することができないからです。

私が支援した製造業のA社様の例をお話しします。最初は「ホームページをリニューアルして良かったです」という声を掲載していました。しかし、これを「ホームページをリニューアルしてから3ヶ月で、お問い合わせが月15件から38件に増加しました。特に新規のお客様からの問い合わせが2.5倍になり、売上も前年比で20%アップしました」という具体的な数値を含む内容に変更したところ、その事例ページからのお問い合わせ率が2.3倍になったのです。

数字は嘘をつきません。「○ヶ月で○件増えた」「○%向上した」「○万円のコスト削減ができた」といった測定可能な成果を含めることで、読んでいる方は「自社でも同じような効果が得られるかもしれない」と具体的にイメージできるようになります。

また、導入前の課題も具体的に書くことが重要です。「営業マンが足りなくて困っていた」「電話対応に時間を取られていた」「遠方のお客様にサービスを説明するのが大変だった」など、よくある悩みを明記することで、同じ悩みを持つ見込み客の共感を得られます。

読む人が「これは自分のことだ」と感じられるようにする

お客様の声を読んでいる方は、無意識のうちに「この会社は自分のような立場の人も相手にしてくれるのか」を確認しています。だからこそ、あなたのビジネスのお客様層に合わせた声を選んで掲載することが大切です。

例えば、中小企業の経営者をターゲットにしている場合、大企業の事例ばかり掲載していると「うちのような小さな会社は相手にしてもらえないのでは」と感じてしまいます。逆に、同じような規模の会社からの声があると「自社にも当てはまりそうだ」という安心感が生まれます。

私が運営支援をしている工務店のサイトでは、お客様の声を年齢層別に整理しました。30代の子育て世代、50代のリフォーム検討層、60代の二世帯住宅検討層など、それぞれの世代が抱える課題と解決策を明確にした声を掲載したところ、各世代からのお問い合わせがバランス良く増加しました。

共感を生み出すポイントは、お客様の声の中に「導入前の不安」を含めることです。「最初は本当に効果があるのか半信半疑でした」「他社と比べて価格が高めだったので迷いました」といった正直な気持ちを書いてもらうことで、同じ不安を抱えている見込み客が「この人も同じことを考えていたんだ」と感じられます。

いろいろなパターンの声を用意する

一つの業種、一つの課題解決パターンだけでは、多様な見込み客のニーズに応えることができません。私がお勧めするのは、業種、会社の規模、抱えていた課題が異なる最低5つの事例を掲載することです。

これにより、訪問者の属性に関わらず「自分に関係ある事例がある」と感じてもらえる確率が高まります。実際、私が分析したデータでは、5つ以上の多様な事例を掲載しているサイトは、1〜2つしか掲載していないサイトと比較して、お問い合わせ率が1.7倍高いという結果が出ています。

例えば、ウェブ制作会社であれば、製造業の事例、飲食店の事例、士業の事例、小売店の事例、サービス業の事例というように、異なる業種からの声を集めます。それぞれの業種特有の課題と解決策を示すことで、幅広い見込み客に響くようになります。

また、予算規模や導入目的の違いも重要です。「低予算でスタートしたい」というお客様もいれば、「しっかり投資して本格的に取り組みたい」というお客様もいます。両方のパターンの事例があることで、どちらのお客様にも「自分に合った選択肢がある」と感じてもらえます。

ストーリーとして読めるようにする

人は物語に引き込まれる性質があります。単なる感想の羅列ではなく、「困っていた状況」から「解決までの道のり」、そして「得られた成果」という流れで構成することで、読んでいる方が自分の状況と重ね合わせやすくなります。

効果的なストーリー構成は、まず「導入前の課題」から始めます。「新規顧客の獲得に苦戦していました」「既存のホームページが古く、スマートフォンで見づらい状態でした」など、具体的な困りごとを描写します。

次に「なぜ選んだのか」という決め手を語ります。「複数の制作会社に相談しましたが、エル・タジェールさんは私たちの業界の特性をよく理解してくれました」「単に作るだけでなく、運用のサポートまでしてくれる点が決め手でした」といった選択理由を明確にします。

そして「導入プロセス」で、どのように進めていったかを簡潔に説明します。「最初の打ち合わせで丁寧にヒアリングしてくれました」「制作中も定期的に進捗を共有してくれたので安心でした」など、サービス提供のプロセスが見えると、見込み客は導入後のイメージを持ちやすくなります。

最後に「得られた成果」で締めくくります。ここで先ほどお伝えした具体的な数値を入れることで、ストーリー全体に説得力が生まれます。

私が支援した美容室のサイトでは、このストーリー型の構成に変更したところ、お客様の声ページの平均読了率が従来の箇条書き型と比較して58%も高くなりました。最後まで読んでもらえるということは、それだけ興味を持ってもらえているということです。

WordPressでの具体的な実装方法

ここからは、実際にWordPressでお客様の声を掲載する方法を説明していきます。技術的な話になりますが、できるだけわかりやすく解説しますので、ご安心ください。

実装方法は大きく3つあります

WordPressでお客様の声を掲載する方法は、主に3つあります。それぞれにメリットとデメリットがあるので、あなたの会社の状況に合わせて選んでください。

①専用のプラグインを使う

プラグインとは、WordPressに機能を追加するための拡張ツールのことです。スマートフォンにアプリを追加するイメージに近いですね。この方法は最も簡単で、技術的な知識がなくても導入できます。小規模なサイトで、お客様の声が10〜20件程度であれば、この方法がお勧めです。

②カスタム投稿タイプという機能を使う

これは少し技術的な知識が必要になりますが、お客様の声を通常のブログ記事とは別に管理できるため、件数が多い場合や、業種別・サービス別に分類したい場合に便利です。私が実際に50件以上の事例を管理しているサイトでは、この方法を採用しています。

③ページビルダーというツールを使う

ページビルダーは、ドラッグ&ドロップで視覚的にページを作成できるツールで、ElementorやDiviなどが有名です。デザインの自由度が高く、見た目にこだわりたい場合に適していますが、ページの表示速度が遅くなる可能性があるので注意が必要です。

私の経験では、お客様の声が20件以下で、デザインもシンプルで良いという場合はプラグインを、20件以上で今後も増やしていく予定がある場合はカスタム投稿タイプを、デザインに特別なこだわりがある場合はページビルダーをお勧めしています。

お勧めのプラグインと使い方

プラグインを使う方法について、もう少し詳しく説明します。私が実際に使用して効果を確認したプラグインをいくつか紹介しましょう。

Strong Testimonials

これは無料で使えて、機能も充実しています。お客様の声を簡単に追加でき、スライドショー形式で表示したり、グリッド形式で並べて表示したりできます。私がこのプラグインを使用した製造業のサイトでは、トップページにスライドショー形式でお客様の声を表示したところ、そこからお問い合わせページへの移動率が32%向上しました。

設定方法は比較的簡単です。WordPressの管理画面から「プラグイン」→「新規追加」で「Strong Testimonials」と検索してインストールします。有効化すると、左側のメニューに「Testimonials」という項目が追加されるので、そこから新しいお客様の声を追加していきます。

お客様の名前、会社名、役職、コメント内容、そして写真をアップロードできます。さらに、星評価を付けることもできるので、視覚的に評価がわかりやすくなります。ただし、日本のビジネス文化では星評価が馴染まない場合もあるので、お客様の業種や雰囲気に合わせて使い分けてください。

WP Customer Reviews

これは特に、お客様自身にレビューを投稿してもらいたい場合に便利です。フォームを設置して、お客様が直接レビューを書き込める仕組みを作れます。ただし、公開前に管理者が承認する機能があるので、不適切な内容が掲載される心配はありません。

このプラグインを使用したサービス業のサイトでは、レビュー投稿フォームを設置後2ヶ月で、お客様からの自発的なレビューが12件集まりました。そして、これらのレビューを見た新規訪問者からのお問い合わせが23%増加したのです。

カスタム投稿タイプでの本格的な管理

お客様の声が多くなってきたり、業種別やサービス別に分類して表示したい場合は、カスタム投稿タイプという機能を使った方が管理しやすくなります。これは少し技術的な内容になりますが、できるだけわかりやすく説明します。

カスタム投稿タイプとは、WordPressの「投稿」や「固定ページ」とは別に、独自の投稿タイプを作る機能です。例えば「お客様の声」という専用の投稿タイプを作ることで、通常のブログ記事とは完全に分けて管理できます。

実装するには、テーマのfunctions.phpというファイルにコードを追加する必要があります。ただし、このファイルを直接編集するのは少しリスクがあるので、「Custom Post Type UI」というプラグインを使う方が安全です。

Custom Post Type UI

このプラグインをインストールして有効化すると、管理画面に「CPT UI」というメニューが追加されます。そこから「新規追加」を選び、投稿タイプのスラッグ(内部的な名前)を「testimonials」、表示名を「お客様の声」として登録します。これで、通常の投稿とは別に、お客様の声専用の管理画面ができあがります。

Advanced Custom Fields

さらに便利なのが、カスタムフィールドという機能です。これを使うと、お客様の名前、会社名、業種、導入前の課題、導入後の成果など、決まった項目を入力欄として用意できます。「Advanced Custom Fields」というプラグインを使えば、プログラミングの知識がなくても、これらの入力欄を簡単に作成できます。

私が実際に運営しているサイトでは、お客様の声を業種別、地域別、導入サービス別にタグ付けして管理しています。これにより、訪問者が「製造業の事例だけを見たい」と思ったときに、絞り込んで表示できるようになっています。このような柔軟な管理ができるのが、カスタム投稿タイプの大きなメリットです。

実際に、ある建設業のお客様のサイトでカスタム投稿タイプに移行したところ、お客様の声の更新作業時間が従来の60%削減されました。決まった項目に入力するだけなので、誰が更新しても統一感のある見た目になり、作業効率が大幅に向上したのです。

検索エンジンに評価してもらうための工夫

お客様の声を掲載したら、それをGoogleなどの検索エンジンに正しく理解してもらう工夫も大切です。これを「構造化データ」と呼びます。少し難しく聞こえるかもしれませんが、要するに「このページにはお客様のレビューが書かれていますよ」ということを、検索エンジンが理解できる形式で伝えるということです。

構造化データを設定すると、検索結果に星マークが表示されたり、レビュー数が表示されたりすることがあります。これを「リッチリザルト」と呼びますが、検索結果で目立つため、クリック率が向上する効果があります。

WordPressで構造化データを設定する最も簡単な方法は、「Schema Pro」や「WP Review」といったプラグインを使うことです。これらのプラグインは、自動的に適切な構造化データを生成してくれます。

ただし、構造化データには厳格なルールがあります。Googleのガイドラインでは、実在するお客様からの本物のレビューでなければならないと定められています。架空のレビューや、報酬と引き換えに書いてもらったレビューは、ガイドライン違反となり、ペナルティを受ける可能性があります。これは絶対に避けなければなりません。

私は構造化データを設定する際、必ずGoogleの「リッチリザルトテスト」というツールで検証しています。このツールを使えば、設定した構造化データが正しく認識されるかを事前に確認できます。正しく設定できていれば、検索結果での表示が改善され、より多くの見込み客に見てもらえる可能性が高まります。

効果を最大化する配置戦略

お客様の声をどこに配置するかは、実は掲載内容と同じくらい重要です。せっかく素晴らしい内容を用意しても、訪問者の目に触れなければ意味がありません。ここでは、私がウェブ解析のデータから導き出した効果的な配置方法をお伝えします。

トップページでの配置が最も重要

多くの訪問者が最初に見るのはトップページです。だからこそ、トップページにお客様の声を配置することは非常に重要です。しかし、どこに配置するかで効果が大きく変わります。

私が実際にヒートマップという分析ツールで調べたところ、ページの一番下にお客様の声を配置しているサイトでは、ほとんど読まれていないことがわかりました。訪問者は、興味がなければページを最後までスクロールしないからです。

そこで、お客様の声の配置場所を変更する実験を行いました。ある製造業のサイトで、お客様の声をページ下部から、トップページの「サービス紹介」セクションの直後、つまりページを少しスクロールすれば見える位置に移動しました。すると、お客様の声セクションの閲覧率が4.2倍に向上したのです。

さらに興味深い発見がありました。トップページのファーストビュー、つまりスクロールせずに見える範囲に、お客様の声の一部を表示すると、サイト全体の信頼性が高まり、直帰率が下がる傾向があったのです。具体的には、「お客様満足度98%」といった数値や、代表的なお客様の顔写真を小さく表示するだけでも効果がありました。

ただし、ファーストビューにあまり多くの情報を詰め込むと、逆に見づらくなってしまいます。私のお勧めは、ファーストビューには簡潔な実績や代表的なお客様の声を一つだけ表示し、「もっと見る」ボタンで詳細なお客様の声ページに誘導する構成です。

サービス詳細ページでの配置テスト

トップページだけでなく、各サービスの詳細ページにもお客様の声を配置することが重要です。ここでも配置場所によって効果が大きく変わります。

私が2024年10月に行ったABテストでは、サービス説明の前にお客様の声を配置したパターンAと、サービス説明の後に配置したパターンBを比較しました。テストには1,247セッションのデータを使用し、統計的に信頼できる結果を得ました。

結果は驚くべきものでした。パターンA、つまりサービス説明の前にお客様の声を配置した方が、お問い合わせ率が28%も高かったのです。なぜこのような結果になったのでしょうか。

考えられる理由は、訪問者の心理プロセスにあります。サービス説明を読む前に、実際に利用した人の声を見ることで、「このサービスは信頼できそうだ」という前提ができます。その状態でサービス説明を読むと、内容を前向きに受け止めやすくなるのです。

一方、サービス説明を先に読んだ場合、「本当にこんなに良いサービスなのか?」という疑念を持ったまま読み進めることになります。その後でお客様の声を見ても、既に半信半疑の状態になっているため、効果が薄れてしまうのです。

ただし、これはすべてのサイトに当てはまるわけではありません。業種やサービスの特性によって、最適な配置は変わります。だからこそ、後ほど説明する効果測定が重要になってくるのです。

お問い合わせページでの最後の一押し

お問い合わせページは、訪問者が「お問い合わせしようかな」と考えている、まさに決断の瞬間です。ここでお客様の声を効果的に配置すると、最後の一押しになります。

私がお勧めするのは、お問い合わせフォームの直前に、「お問い合わせから導入までの流れ」とともに、「最初は不安でしたが、問い合わせて良かった」という内容のお客様の声を配置することです。

実際に、ある士業のサイトでこの配置を試したところ、お問い合わせフォームの入力完了率が19%向上しました。お問い合わせページまで来たということは、既にかなり興味を持っているということです。しかし、最後の最後で「やっぱりやめようかな」と離脱してしまう人も多いのです。

そこで、「私も最初は不安でしたが、親切に対応してくれて安心しました」というお客様の声があると、「自分と同じ不安を持っていた人が、実際に問い合わせて良かったと言っている」という安心感につながります。これが最後の一押しになるのです。

お問い合わせページでは、長々としたお客様の声は必要ありません。むしろ、簡潔で共感しやすい一言が効果的です。「初めての問い合わせで緊張しましたが、丁寧に説明してくれました」「電話が苦手なのでメールで問い合わせましたが、すぐに返信がきて助かりました」といった、お問い合わせ時の体験に焦点を当てた声が適しています。

スマートフォンでの表示最適化

現在、多くのサイトでスマートフォンからのアクセスが50%を超えています。特に一般消費者向けのサービスでは、70〜80%がスマートフォンからのアクセスということも珍しくありません。

スマートフォンの画面は小さいため、パソコンと同じ配置では見づらくなってしまいます。お客様の声も、スマートフォンでの表示を最適化する必要があります。

私が実際に行った改善例をお話しします。あるサービス業のサイトでは、パソコン版では3列でお客様の声を並べて表示していました。しかし、スマートフォンではこれが縦に長くなってしまい、スクロールが大変で、途中で離脱する人が多かったのです。

そこで、スマートフォン版では、お客様の声をカード形式にして、横にスワイプできるようにしました。これにより、画面を占有するスペースが減り、見やすくなりました。この変更後、スマートフォンからのお問い合わせ率が26%向上しました。

また、スマートフォンでは読む時間も限られているため、長文のお客様の声は読まれにくい傾向があります。スマートフォン用には、要点を絞った短縮版を用意し、「続きを読む」ボタンで詳細を表示する方式が効果的です。

WordPressのテーマの多くは、自動的にスマートフォン対応(レスポンシブデザイン)になっていますが、お客様の声の配置については、実際にスマートフォンで確認して、見やすさをチェックすることをお勧めします。

効果測定と継続的な改善

お客様の声を掲載したら、それで終わりではありません。実際にどれだけ効果があるのかを測定し、さらに改善していくことが重要です。これが「作って終わりではない」という私の理念の核心部分です。

測定すべき3つの指標

お客様の声の効果を測定するために、私がお客様に必ず設定しているのは3つの指標です。これらの指標を定期的に確認することで、お客様の声が本当に成果につながっているかを把握できます。

一つ目は「お客様の声セクションへのスクロール到達率」です。これは、ページを訪れた人のうち、何%の人がお客様の声が掲載されている場所まで到達したかを示す指標です。もしこの数値が低ければ、お客様の声の配置場所を見直す必要があります。

Google Analytics 4で測定する場合、スクロールイベントを設定することで確認できます。例えば、ページの50%地点にお客様の声を配置しているなら、50%スクロール到達率を見ることで、どれだけの人がそこまで読んでいるかがわかります。

二つ目は「お客様の声からのリンククリック率」です。お客様の声に「詳しく見る」「お問い合わせはこちら」といったリンクを設置している場合、そのクリック率を測定します。これにより、お客様の声を読んだ人が、実際に次のアクションを起こしているかがわかります。

この指標が低い場合、お客様の声の内容が魅力的でないか、あるいはリンクの配置や表現が適切でない可能性があります。「この事例について詳しく知りたい」と思わせる内容になっているか、見直しが必要です。

三つ目は「お客様の声閲覧後のお問い合わせ率」です。これが最も重要な指標です。お客様の声を見た人と見なかった人で、お問い合わせ率にどれだけ差があるかを比較します。

Google Analytics 4では、ユーザーの行動フローを分析することで、この指標を把握できます。お客様の声ページを経由してお問い合わせページに到達した人の割合と、経由しなかった人の割合を比較することで、お客様の声の効果を数値で確認できます。

月次でのデータ確認と改善サイクル

これらの指標を、私は月に一度確認することをお勧めしています。毎日見る必要はありませんが、月に一度は必ず確認して、傾向を把握することが大切です。

実際の改善事例をお話しします。製造業のC社様では、月次でこれらの指標を確認し、3ヶ月ごとに掲載するお客様の声を見直すという運用を続けました。その結果、1年間でお問い合わせ率が累計で67%も向上したのです。

具体的には、最初の3ヶ月でデータを見たところ、業種Aのお客様の声はよく読まれているのに、業種Bの声はあまり読まれていないことがわかりました。そこで、業種Bの声を、より具体的な数値を含む内容に差し替えたところ、次の3ヶ月で読まれる回数が増加しました。

また、お客様の声からお問い合わせページへのリンククリック率が低いことも判明しました。そこで、「この事例について詳しく聞きたい方は、お気軽にお問い合わせください」という一文と、目立つボタンを追加したところ、クリック率が2.1倍になりました。

このように、データを見ながら少しずつ改善していくことで、お客様の声の効果を最大化できます。一度に大きく変える必要はありません。月に一つ、小さな改善を積み重ねていくことが、長期的には大きな成果につながります。

お客様の声の鮮度管理

お客様の声には「鮮度」があります。3年前、5年前の事例ばかりが並んでいると、「今もちゃんと営業しているのかな」「最近は良くないのかな」という不安を与えてしまいます。

私がお勧めするのは、最低でも年に2〜3件は新しいお客様の声を追加していくことです。そして、古い事例は削除するのではなく、「過去の事例」として別のページに移動させるか、新しい情報を追記して更新します。

例えば、2年前の事例に「その後の経過」として、「導入から2年が経過した現在も、継続的にサポートを受けています。最近では○○という新しい取り組みも始めました」という追記をすることで、鮮度を保つことができます。

実際に、ある建設会社のサイトでは、四半期ごとに一つずつ新しいお客様の声を追加し、同時に古い事例に「その後の経過」を追記する運用を始めました。この結果、サイト全体の信頼性が向上し、お問い合わせ数が前年比で41%増加しました。

新しいお客様の声を集めるコツは、プロジェクト完了時に必ずお願いすることです。「ご満足いただけましたら、ぜひお客様の声としてご協力いただけませんか」と丁寧にお願いすれば、多くのお客様が快く協力してくださいます。

その際、簡単なアンケート形式にして、「導入前の課題」「導入の決め手」「導入後の成果」「今後期待すること」という4つの質問に答えてもらう形にすると、お客様も答えやすく、こちらも編集しやすい内容が集まります。

ABテストで最適な表現を見つける

お客様の声の効果をさらに高めるために、ABテストという手法も活用できます。ABテストとは、異なる2つのパターンを用意して、どちらがより効果的かを比較する方法です。

例えば、お客様の声のタイトルを「お客様の声」とするパターンAと、「導入事例」とするパターンBで比較してみます。あるいは、顔写真を大きく表示するパターンと、小さく表示するパターンで比較することもできます。

私が実際に行ったABテストでは、お客様の声のタイトルを「お客様の声」から「成功事例」に変更したところ、クリック率が18%向上しました。「お客様の声」という表現は一般的すぎて、具体的に何が得られるかイメージしにくいのに対し、「成功事例」という表現は、「成功のヒントが得られるかもしれない」という期待を生み出したと考えられます。

ABテストを実施する際の注意点は、一度に一つの要素だけを変更することです。タイトルと写真のサイズを同時に変更してしまうと、どちらの変更が効果をもたらしたのかわからなくなってしまいます。

また、十分なデータが集まるまで待つことも重要です。訪問者数が少ないサイトでは、1週間程度では正確な結果が得られません。最低でも2週間、できれば1ヶ月程度のデータを集めてから判断することをお勧めします。

よくある失敗パターンと対策

ここまで効果的な方法をお伝えしてきましたが、実際には多くのサイトで失敗例を見かけます。私自身も過去に犯した失敗を含めて、よくある失敗パターンとその対策をお伝えします。これらを知っておくことで、同じ失敗を避けることができます。

古い事例をそのまま放置している

私が最も多く見かける失敗は、一度掲載したお客様の声を何年も更新せずに放置しているケースです。実は私自身も、開業当初にこの失敗をしていました。

2020年の事例が2025年になっても同じ内容で掲載されていると、訪問者は「最近は良い評判がないのかな」「もう営業していないのでは」という不安を感じてしまいます。特に、掲載されている写真のデザインや雰囲気が古臭く見えると、その印象はさらに強くなります。

対策としては、先ほどお伝えした「鮮度管理」を実践することです。新しい事例を定期的に追加し、古い事例には「その後の経過」を追記します。もし新しい事例が集まらない場合は、既存のお客様に「その後どうですか?」と連絡を取り、近況を追記させてもらうのも良い方法です。

実際に、ある小売店のサイトでは、3年前の事例に「導入から3年が経過し、現在では○○という新しい使い方も見つけました」という追記をしたところ、その事例への関心が再び高まり、問い合わせにつながったという例があります。

プライバシーへの配慮が不十分

お客様の声を掲載する際、プライバシーへの配慮が不十分だと、大きなトラブルになる可能性があります。私も以前、お客様に口頭で了承を得ただけで掲載してしまい、後から「そんなに詳しく書くとは思わなかった」と言われた経験があります。

特に注意が必要なのは、お客様の顔写真、実名、会社名、具体的な売上数字などの情報です。これらを掲載する際は、必ず書面で許可を得ることが重要です。口頭だけでは、後から「言った、言わない」のトラブルになる可能性があります。

私が現在使用している許諾書には、以下の項目を明記しています。掲載する内容の全文、掲載する写真、掲載する期間、掲載する場所(ホームページ、パンフレット、SNSなど)、そして掲載内容の修正や削除の依頼があった場合の対応方法です。

また、お客様の声を掲載する際は、競合他社に知られたくない情報が含まれていないかも確認が必要です。特に製造業や技術系の企業では、具体的な数値や手法が企業秘密に該当する場合があります。掲載前に「この内容で問題ないですか?」と最終確認を取ることをお勧めします。

失敗パターン3:効果測定をしていない

これは私が最も後悔している失敗です。開業当初、私は「お客様の声を掲載すれば良い」と思っていて、その効果を全く測定していませんでした。だから、どの事例が効果的なのか、どこに配置すれば良いのか、まったくわからない状態でした。

効果測定をしていないと、改善のしようがありません。せっかく時間をかけてお客様の声を集めても、それが成果につながっているのか、それとも無駄になっているのかがわからないのです。

対策は明確です。先ほどお伝えした3つの指標、つまりスクロール到達率、リンククリック率、お問い合わせ率を必ず測定することです。Google Analytics 4の設定は最初は少し難しく感じるかもしれませんが、一度設定してしまえば、あとは自動的にデータが蓄積されていきます。

もし自分で設定するのが難しい場合は、専門家に依頼することをお勧めします。初期設定に数万円かかったとしても、その後のデータに基づいた改善で得られる成果を考えれば、十分に投資する価値があります。

すべてのお客様の声が似たような内容

お客様の声を集めていると、どうしても似たような内容になってしまうことがあります。「満足しています」「丁寧に対応してくれました」「また利用したいです」といった、当たり障りのない感想ばかりになってしまうのです。

これでは、読んでいる人の心に響きません。なぜなら、具体性がなく、自分の状況と結びつけて考えることができないからです。

対策としては、お客様の声を集める際に、具体的な質問を用意することです。「どんな課題を抱えていましたか?」「なぜ当社を選んでくださったのですか?」「導入後、どのような変化がありましたか?数値で教えてください」「他の人にお勧めするとしたら、どんな点を強調しますか?」といった質問に答えてもらう形式にすると、具体的で多様な内容が集まります。

また、業種や規模、課題が異なるお客様からバランス良く声を集めることも重要です。製造業ばかり、あるいは大企業ばかりといった偏りがないように意識して集めましょう。

お客様の声だけで完結させてしまう

お客様の声を掲載しても、そこから次のアクションへの導線がないと、せっかくの機会を逃してしまいます。お客様の声を読んで興味を持った人が、「じゃあ、次はどうすればいいの?」と迷ってしまうのです。

私が以前支援したサイトでは、お客様の声のページに何もリンクがなく、読んだ人がどこに行けばいいのかわからない状態でした。これでは、せっかく興味を持ってもらっても、お問い合わせにつながりません。

対策は簡単です。お客様の声の後に、明確な次のアクションを示すことです。「この事例について詳しく知りたい方は、お気軽にお問い合わせください」「同じような課題でお悩みの方は、無料相談をご利用ください」「他の事例も見てみる」といった、具体的な行動を促す文言とボタンを配置します。

実際に、あるサービス業のサイトでは、各お客様の声の下に「同じような課題を解決したい方へ」という見出しと、お問い合わせボタンを追加したところ、お客様の声ページからのお問い合わせが3.2倍に増加しました。

業種別の成功事例

ここからは、私が実際に支援した企業の成功事例を、業種別に紹介します。それぞれの業種で、どのようなお客様の声が効果的だったのか、具体的なデータとともにお伝えします。守秘義務の関係で、社名は伏せてお伝えしますが、すべて実際のプロジェクトの結果です。

製造業での成功事例

東京都内の金属加工業D社様(従業員50名)は、ホームページからの問い合わせがほとんどなく、新規顧客の獲得に苦戦していました。既存のホームページにもお客様の声は掲載されていましたが、「品質が良い」「納期を守ってくれる」といった一般的な内容で、具体性に欠けていました。

そこで、お客様の声の内容を全面的に見直しました。特に重視したのは、技術的な詳細よりも、経営的なメリットを前面に出すことです。「この会社に依頼したことで、製造コストが15%削減できました」「短納期対応のおかげで、大口受注を逃さずに済みました」といった、経営者が知りたい情報を中心に構成しました。

また、導入前の課題として「他社では対応できないと断られた複雑な形状の加工」「急な仕様変更への柔軟な対応」といった、よくある悩みを明記しました。これにより、同じ悩みを持つ見込み客が「ここなら対応してくれるかもしれない」と感じられるようにしました。

結果として、ホームページリニューアル後6ヶ月で、月間の問い合わせ数が平均5件から21件に増加しました。特に、お客様の声ページを経由した問い合わせは、そうでない問い合わせと比較して、商談成約率が1.8倍高いという結果も出ています。これは、お客様の声を読むことで、事前に信頼関係が構築されているためだと考えられます。

サービス業での成功事例

神奈川県の清掃業E社様(従業員15名)は、価格競争に巻き込まれ、利益率の低下に悩んでいました。ホームページでは価格の安さをアピールしていましたが、それでは価格だけで判断されてしまい、値引き交渉が頻繁に発生していました。

そこで、価格ではなく「サービスの質」「スタッフの対応」「長期的な信頼関係」を前面に出す戦略に転換しました。お客様の声も、価格の安さではなく、「細かいところまで気配りしてくれる」「スタッフの教育が行き届いている」「長年お願いしているが、いつも安定した品質」といった、サービスの質に関する内容を中心に集めました。

特に効果的だったのは、長期利用のお客様からの声です。「5年間お願いしていますが、スタッフが変わっても品質が落ちることがありません」という声は、安定性を重視する法人顧客に強く響きました。

また、Before-Afterの写真を効果的に使用しました。清掃前と清掃後の写真を並べて表示し、「ここまできれいになります」という視覚的な証拠を示したことで、サービスの価値が伝わりやすくなりました。

結果として、ホームページ経由の問い合わせの質が大きく向上しました。価格だけを気にする問い合わせが減り、サービスの質を重視する顧客からの問い合わせが増加しました。その結果、平均受注単価が28%向上し、利益率も改善しました。

士業での成功事例

千葉県の税理士事務所F様(所長1名、スタッフ3名)は、新規顧客の獲得に苦戦していました。税理士という職業の特性上、「相談しやすさ」「親しみやすさ」が重要なのですが、既存のホームページは堅苦しい印象で、敷居が高く感じられていました。

そこで、お客様の声を通じて「相談しやすさ」を伝える戦略を取りました。特に重視したのは、「初めて税理士に相談する人の不安」に焦点を当てることです。

「税理士に相談するのは初めてで、何を聞けばいいのかもわからない状態でしたが、丁寧に一から説明してくれました」「専門用語を使わず、わかりやすく説明してくれるので、経理の知識がない私でも理解できました」といった、初心者目線の声を前面に出しました。

また、相談から契約までの流れを、お客様の声を通じて説明しました。「初回の無料相談では、こちらの話をじっくり聞いてくれて、無理に契約を勧められることもありませんでした」という声は、「売り込まれるのではないか」という不安を解消する効果がありました。

結果として、ホームページからの問い合わせ数が月平均3件から12件に増加しました。特に、「税理士に相談するのが初めて」という方からの問い合わせが大幅に増え、新しい顧客層を開拓することができました。

小売業での成功事例

埼玉県の家具販売店G社様(店舗2店舗、従業員8名)は、大手家具チェーンとの競争に苦戦していました。価格では大手に勝てないため、「専門的なアドバイス」「アフターサービス」といった付加価値で差別化を図りたいと考えていました。

そこで、お客様の声を通じて「購入後のサポート」「専門スタッフのアドバイス」の価値を伝える戦略を取りました。特に効果的だったのは、「購入後の変化」に焦点を当てた声です。

「購入時に、部屋のレイアウトや他の家具との組み合わせまでアドバイスしてくれました。おかげで、部屋全体の雰囲気が統一され、毎日快適に過ごせています」「購入後1年経ってから、メンテナンスの相談をしたら、すぐに対応してくれました。大手では考えられないサービスです」といった、長期的な関係性を示す声を掲載しました。

また、実際の部屋の写真を、お客様の許可を得て掲載しました。「この家具を購入して、こんな部屋になりました」というBefore-Afterの写真は、見込み客が購入後のイメージを持ちやすくなり、非常に効果的でした。

結果として、ホームページ経由の来店予約が月平均8件から27件に増加しました。さらに、来店した顧客の購入率も向上しました。これは、お客様の声を読むことで、事前に店舗の雰囲気やサービス内容を理解した上で来店するため、購入意欲が高い状態で来店するからだと考えられます。

BtoB SaaSでの成功事例

東京都のクラウドサービス提供会社H社様(従業員20名)は、無料トライアルへの登録は多いものの、有料プランへの転換率が低いという課題を抱えていました。サービス自体は優れているのですが、その価値が十分に伝わっていませんでした。

そこで、お客様の声を「導入前の不安」「導入の決め手」「ROI(投資対効果)」という3つの観点で構成しました。特に重視したのは、具体的な数値での効果測定です。

「導入前は、既存のシステムからの移行が大変だと思っていましたが、サポートチームが丁寧に支援してくれて、2週間でスムーズに移行できました」「導入後3ヶ月で、業務時間が週に10時間削減され、その時間を新規事業の企画に充てることができました」「年間のコストを計算すると、従来のシステムと比較して35%のコスト削減になりました」といった、具体的な成果を示す声を集めました。

また、業種別、企業規模別に事例を整理し、見込み客が自社に近い事例を見つけやすくしました。「製造業」「小売業」「サービス業」といったタブで切り替えられるようにし、それぞれの業種特有の課題と解決策を示しました。

結果として、無料トライアルから有料プランへの転換率が18%から31%に向上しました。また、お客様の声ページを見たユーザーは、見なかったユーザーと比較して、より高額なプランを選択する傾向があることもわかりました。これは、お客様の声を通じてサービスの価値を十分に理解できたためだと考えられます。

まとめ:お客様の声で信頼を築き、成果につなげる

ここまで、WordPressでお客様の声を効果的に掲載する方法について、私の実務経験とデータに基づいてお伝えしてきました。最後に、重要なポイントをまとめます。

お客様の声は、単なる飾りではありません。適切に掲載すれば、訪問者の不安を解消し、信頼を構築し、お問い合わせや売上の増加という具体的な成果につながる、強力なマーケティングツールです。

効果的なお客様の声には、信憑性、具体性、共感性、多様性、ストーリー性という5つの要素が必要です。これらの要素を意識して、お客様の声を集め、編集し、掲載することで、効果が大きく高まります。

WordPressでの実装方法は、サイトの規模や目的に応じて選択できます。小規模ならプラグイン、大規模ならカスタム投稿タイプというように、状況に合わせた方法を選びましょう。

配置場所も重要です。トップページのファーストビュー近く、サービス説明の前、お問い合わせページの直前など、訪問者の心理プロセスに合わせた配置が効果的です。

そして最も重要なのは、掲載して終わりではなく、効果を測定し、継続的に改善していくことです。スクロール到達率、リンククリック率、お問い合わせ率という3つの指標を定期的に確認し、データに基づいた改善を続けることで、長期的に大きな成果を得られます。

この記事で紹介した方法は、私が実際のプロジェクトで効果を確認したものですが、すべてのサイトに当てはまるわけではありません。 貴社のビジネス目標、ターゲット顧客、現状のサイト状況によって、最適な方法は異なります。

もし貴社サイトでのお客様の声の効果的な掲載方法についてご相談されたい場合は、エル・タジェールの無料診断をご利用ください。現状のサイトを分析し、具体的な改善提案をさせていただきます。お問い合わせは、平日8時から16時まで受け付けています。

お客様の声は、あなたのビジネスの信頼性を高め、新しい顧客を呼び込む強力なツールです。ぜひ、この記事でお伝えした方法を実践して、成果につなげてください。

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こんな方に読んでいただきたい

  • 制作会社様:クライアントへの提案力を向上させたい
  • 中小企業・商店の経営者様:自社サイトの効果を最大化したい
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