先に結論
自分の会社の良さを、自分の口から書くのは気が進まない。そう感じる方は少なくありません。
私が記録できた38社のうち、お客さんの言葉を1件も載せていなかったのは31社でした。
ただし、その31社のうち23社は、自分の良さを自分の言葉で書けています。
足りないのは文章ではありません。その良さを、御社以外の誰かが言っている一行です。
御社のサイトに、御社以外の人が書いた文はありますか?
トップページを最後まで開いて、御社以外の人が書いた文を探してください。1文も無い会社が、私の記録では8割を超えていました。
御社のホームページの文章は、ほとんど御社が書いたはずです。
事業の説明も、強みも、こだわりも、書いたのは御社です。
それは当たり前です。
ただ、初めて読む人から見ると、全部が自己申告になります。
書いてある内容を疑っているわけではありません。
確かめる手立てが、読む人の側に無いだけです。
私が見た中に、こういう会社がありました。
トップページに、デザインには定評がある、と書いてあります。
制作した例も4件載っています。料金も書いてあります。
けれども、その定評を口にした人の言葉が、1件もありませんでした。
この会社は私の同業です。
私も自分のサイトに、人から言われた言葉をほとんど置いていません。
だから、この形を欠点として挙げるつもりはありません。
自分で言うのが苦手な人ほど、この形になります。
38社を数えて、他人の言葉が1件も無かったのは何社でしたか?
31社です。載せていたのは7社だけでした。
割合でいうと、無かった側が8割を超えます。
お客さんの言葉が1件も無かった31社には、一番良い評価が1社もありませんでした。
載せていた7社のほうには、2社ありました。
これは私が先にそう決めていた基準ではありません。
数え直して、後から気づきました。
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お客さんの言葉が無かった31社は、良さを書けていなかったのでしょうか?
書けていました。31社のうち23社は真ん中以上の評価です。一番下だったのは8社でした。
ここが今日いちばん申し上げたい点です。
お客さんの言葉が無い会社は、自分の良さを言葉にできていない。
私は最初、そう考えていました。
31社のうち23社は、良さがきちんと書けていました。
断る基準まで書いている会社があります。
いまある道具で足りるなら開発はしません、と自分で書いていました。
月に1回、読み物を出し続けている会社もあります。
どちらも、言葉にする作業はすでに終わっています。
自分で言うのと、お客さんが言うのでは何が違うのでしょうか?
言える内容が違います。御社は仕事の中身を書きます。お客さんはその日の気持ちを書きます。
私は以前、外資系の航空会社で広報をしていました。
会社が出す文と、記者が書いた文を、毎日並べて見る仕事です。
中身がほとんど一致していても、読まれ方は違いました。
会社が言うと案内になり、外の人が言うと出来事になります。
診断した中に、訪問して美容の仕事をしている方がいました。
サイトにお客さんの言葉が並んでいます。
一番上に置かれていたのは、有名な人の髪型を頼んだという話でした。
前髪を増やしてもらい、最後にアイロンでセットしてもらって満足した、と書いてあります。
この方の仕事は、外出が難しい方に出向いて美容をおこなうことです。
本人の説明にも、そう書いてあります。
けれども一番上に置かれた言葉は、サイトオーナーのはなしではありませんでした。
おしゃれの話でした。
御社が自分で書くと、おそらく仕事の中身の話になります。
そちらが説明すべき内容だからです。
お客さんは、その日うれしかった点を書きます。
お客さんの言葉を集めるのに、聞き取りフォームは要りますか?
要りません。すでに言われた言葉を書き出すところから始められます。
お客さんの言葉を載せると決めた方の多くは、まず聞き取りフォームを用意します。
質問の項目を考え、送る文面を考え、返信を待ちます。
返信が3件たまるまで載せられない、という状態になります。
ここで止まる方がほとんどです。
先にできる作業があります。
これまでお客さんから言われた言葉を、思い出して紙に書き出してください。
施術が終わったあとの一言、電話を切る前の一言、納品の場で言われた一言です。
記録していなくても、いくつかは覚えているはずです。
書き出したら、その方に連絡して、サイトに載せてよいかを確認します。
確認が取れた分から順に載せます。
聞き取りフォームを用意するのは、そのあとでも遅くありません。
お名前を出せない場合もあります。
その場合は「40代・会社員の方」のように、属性だけを添えれば載せられます。
私も診断の記録を書くときは、社名を伏せて業種だけを書いています。
御社が今日思い出せる一言は、どれですか?
直近の1人で足ります。3件揃えてから始める必要はありません。
31社を見ていて思ったのは、0件と1件の差が大きい、という点です。
1件あれば、御社のサイトにお客さんの言葉を並べる欄ができます。
欄ができれば、2件目からは足すだけで済みます。
0件のままだと、欄そのものを作るところからになります。
だから最初の1件は、今日思い出せる1人で足ります。
一番うれしかった言葉でなくて構いません。
一番よく覚えている言葉で足ります。
まとめ:今日できる小さな一歩
御社のホームページを開いて、御社以外の人が書いた文を探すところから始められます。
① トップページから最後まで見て、御社以外の人が書いた文は何件ありますか。
② 0件だった場合、この1か月にお客さんから言われた言葉を1つ思い出せますか。
③ 思い出せた言葉は、御社が自分で書いている強みと重なっていますか。
①で1件以上あった場合、御社にはもう並べる欄があります。残りは足していく作業です。欄がある会社のほうが、私の記録では少数でした。
②で1つ思い出せた場合、今日の作業はそこで終わりです。紙に書いて残しておいてください。載せる許可を取るのは明日で間に合います。
③で違う点を指していた場合、それは間違いではありません。御社は仕事の中身を書き、お客さんはその日の気持ちを書きます。両方あるほうが、読む人には分かりやすくなります。
御社の良さは、もう言葉になっています。あとは、それを言った人を1人増やすだけです。
