先に結論(この記事の要点)
- 制作会社に聞かなくても分かります。スマホでサイトを開いて、3か所を上から順に見るだけです。最初の画面、ほかとの違いが書いてある場所、問い合わせ先の3つです。
- 私が診断した124社では、止まっていたのは「最初の画面」が58社、「問い合わせ先」が56社でした。「ほかとの違い」が書けていなかったのは27社で、3つのなかでいちばん少数です。
- つまり多くの場合、足りないのは仕事の中身ではありません。置き場所と、そのあとの行き先です。
「作ってもらったきり」かどうかは、どこを見れば分かるのか?
スマホでサイトを開いて、3か所を見るだけで分かります。最初の画面、ほかとの違いが書いてある場所、問い合わせ先の3つです。3分で終わります。
見るのはこの3つです。
- 最初の画面:スマホで開いて、スクロールする前に見えている範囲。そこに「何をしている会社で、誰の、何を解決するか」が入っているか
- ほかとの違い:同業と何が違うのかが、文章になっている場所があるか
- 問い合わせ先:連絡先が見つかるか。見つかったあと、何をすればよいかが書いてあるか
この3つは、私が124社のサイトを診断するときに毎回見ている点と同じです。順番も同じにしてあります。
制作会社に聞かないと分からない話なのか?
聞かなくても分かります。3つとも、訪れた方に見えている場所にしかないからです。
「放置されていたのではないか」と思ったとき、まず制作会社に連絡しようとされる方が多いです。ただ、上の3つは中の仕組みの話ではありません。サイトを開けば誰にでも見えている場所の話なので、御社がご自身で見ても、同じ結論になります。
そして、これは制作会社を責める話ではありません。作って終わりにしていたのは、かつての私です。納品した日に「きれいですね」と言われて、それで十分だと思っていた時期があります。問い合わせが増えたのか減ったのかを、自分から見に行っていませんでした。あとになって「そういえば問い合わせ、あんまり変わらないんだよね」と言われて、初めて気づきました。
ですのでこの記事は、どこかを責めるためではなく、頼んだ側が自分で現在地を見るための手順として書いています。
124社を同じ3か所で見ると、どこが止まっていたのか?
止まっていたのは「最初の画面」が58社、「問い合わせ先」が56社でした。「ほかとの違い」は27社で、いちばん少数です。
| 見る場所 | 書けている | 止まっている |
|---|---|---|
| 最初の画面で、何屋かが伝わるか | 66社(53.2%) | 58社(46.8%) |
| ほかとの違いが、文章になっているか | 97社(78.2%) | 27社(21.8%) |
| 問い合わせ先と、次にすること | 68社(54.8%) | 56社(45.2%) |
いちばん読み違えやすいのが、真ん中の行だと思っています。124社のうち97社、およそ8割で、ほかとの違いはすでに文章になっていました。
同じ傾向となった数字がもう1つあります。私は診断のとき、いちばん直すとよいと考えた点を1社につき1つだけ選んで送っています。その記録でいちばん多かったのは、「材料はあるのに、1か所にまとまっていない」で52社でした。124社の4割です。書けていない会社ではなく、書いてあるものが散らばっている会社が最多でした。
なぜ「問い合わせ先」だけが、後回しになりやすいのか?
問い合わせ先だけは、文章を書く前に御社が決めることが残るからです。電話で受けるのか、フォームにするのか、という決めごとです。
最初の画面に置く一言も、ほかとの違いも、もとになるのは御社がすでにやっている仕事です。言い方を選ぶ作業はありますが、材料は手元にあります。
問い合わせ先は違います。電話をはじめに案内するのか、フォームにするのか。受付の時間をどう書くのか。相談料はかかるのか。これは書く作業の前に、決める作業です。そして決めるのは御社であって、制作会社ではありません。
決めることが残っている項目は、打ち合わせで後ろに回ります。回したまま公開日が来ると、そのページだけが空いたまま残ります。124社で45.2%が止まっていたのは、この形が多いのではないかと考えています。ただしこれは私の見立てで、台帳で確かめたのは割合だけです。
御社のサイトでは、3か所をどう見ればよいか?
スマホで開いて、上から順に3つ見るだけです。書き足す作業はありません。
1つ目。スマホで御社のトップページを開き、スクロールせずに、最初に見えている範囲だけを読んでください。そこに「何をしている会社で、誰の、何を解決するか」が入っているかを見ます。
2つ目。次に、ほかとの違いが書いてある場所を探してください。1ページでも、1段落でもかまいません。探すのは文章の良し悪しではなく、それがどこに置いてあるかです。
3つ目。最後に問い合わせ先を探してください。見つかったら、そこに「何をすればよいか」が1行でも書いてあるかを見ます。
3つとも入っていたら、そのサイトは作ってもらったきりにはなっていません。欠けていた場所が1つなら、そこが御社のいちばんの課題です。2つ以上欠けていても、直す順番は1つ目からです。
▶ こうした診断の数字を、毎週メールでお送りしています(無料)
https://shinichi-miyazaki.website/newsletter/?cta=week1006m
3か所を直した会社は、そのあとどうなったのか?
7社だけ記録があります。3か月後に見に行くと、5社でサイトの何かが変わっていました。
2026年6月19日に診断した7社に、いちばん直すとよいと考えた点を1つずつメールで送りました。3か月後の9月15日にもう一度見に行くと、伝えたとおり直っていたのが2社、一部が直っていたのが3社、画面上で違いが分からなかったのが2社でした。
はっきり分かれたのが1つあります。伝えたとおり直っていた2社は、どちらも最初の診断で「問い合わせ先」が書けていた会社でした。書けていなかった4社に、伝えたとおり直った会社は1社もありません。
前の節で書いた「決めることが残っている」という見立てと、向きは合っています。一度決めた会社は、もう一度決め直せる。まだ決めていない会社は、何かを足す前に決める作業が残っている、という形です。
ただし7社です。これは確かめた結果ではなく、次に確かめることの候補として書いています。そして、5社が直した理由が私のメールだったかどうかは、ご本人に聞いていないので分かりません。
よくある質問
124社でいちばん多かった課題は「材料はあるのに1か所にまとまっていない」で52社でした。この形であれば、いまのサイトのまま置き場所を変えるだけで済みます。作り直すかどうかは、3か所を見てから決めても遅くありません。
多くの場合、頼めます。ただ、問い合わせ先については先に御社で決めることが残っています。電話で受けるのかフォームにするのか、どこに置くのか。これを決めてから連絡するほうが、やりとりが一度で済みます。
はい。私が124社を診断するときの手順をそのまま使っています。同じサイトを同じ順番で見れば、どなたでも同じ結論になります。
はい。無料でお送りしています。3か所の評価と、いちばん直すとよいと考えた点を1つ書いてお返しします。3か月後にもう一度見に行って、その結果もお伝えします。私は作って納めるところまでではなく、御社のウェブのかかりつけとして続けて診るほうを仕事にしています。
まとめ:今日できる小さな一歩
今日の話は、スマホを1回開くところで終わります。書き足す作業も、新しく用意するものもありません。
① スマホでトップページを開いて、スクロールする前の画面に「何をしている会社か」は入っていますか。
② ほかとの違いが書いてある場所を、ページの名前で挙げられますか。
③ 問い合わせ先に、何をすればよいかが1行でも書いてありますか。
①で入っていた場合、御社のサイトは最初の3秒を越えています。私が見た124社では、ここで止まっていたのが58社でした。
②でページの名前を挙げられた場合、御社の強みはもう文章になっています。残っているのは、その文章を読む人の目に入る場所に移すかどうかだけです。挙げられなかった場合も、書けていないとは限りません。どこに置いたか分からない状態と、書いていない状態は別です。
③で書いていなかった場合、足りないのは文章ではないかもしれません。電話で受けるのかフォームにするのか、今日どちらかを1つ決めておけば、書くのは明日で間に合います。
御社の仕事は、サイトがどうであっても本物です。作ってもらった日から変わっていないのは、仕事の中身ではなく、置き場所と、そのあとの行き先だけかもしれません。
