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ホームページで集客できない理由は、良さが足りないからではありません

集客できない理由は、良さが足りないからではありません。無料診断130社のうち、ほかとの違いが書けていたのは102社

先に結論(この記事の要点)

  • ホームページから問い合わせが来ない理由は、仕事の中身や文章のうまさではないことが多いです。
  • 私が無料で診断した130社のうち、ほかとの違いが文章になっていなかった会社は28社でした。残る102社では、すでに文章になっていました。
  • 一方で、読んだ人が問い合わせまで進めるようになっていなかったのは59社でした。書けているのに、そのあとが用意されていない形です。
  • この形は、私が診断のあとに「いいと思ったところ」をお送りした会社のほうに、多く出ました。

ホームページから問い合わせが来ないのは、何が足りないからでしょうか?

足りないのは、たいてい仕事の中身ではありません。読んだ人が次に何をすればよいかが書かれていない、という形が多いです。

問い合わせが来ないと分かったとき、最初に疑うのは文章だと思います。説明が足りないのではないか、写真が古いのではないか、もっと実績を並べたほうがよいのではないか。私のところに相談が来るときも、ほとんどがこの順番です。

ただ、サイトを開いて最初に止まるのは、たいてい別の場所です。何をしている会社かも、ほかと何が違うかも書いてある。そのうえで、読み終わったあとに何をすればよいかが決まっていない。読んだ人は、感心したまま画面を閉じます。

私自身、そういうサイトを納めていました。納品の日に「きれいですね」と言われて、それで十分だと思っていた時期があります。しばらく経ってから「そういえば問い合わせ、あんまり変わらないんだよね」と言われて、自分が数字を見に行っていなかったことに初めて気づきました。責められたわけではなく、世間話のついでのような軽い一言でした。

良さが書けているかどうかは、どこで分かるのか?

御社のサイトの文章を、業種の名前を消して読んでみると分かります。それでも御社だと分かるなら、書けています。

たとえば「丁寧な対応」「お客様第一」「地域に根ざした」。これらは消しても誰のことか分かりません。一方で「こういう場合はお断りしています」「前の職で何年これをやっていました」「うちはこの工程だけは機械を使いません」は、消すと御社だと分からなくなります。後者が書いてあれば、ほかとの違いは文章になっています。

この見方は、文章のうまさを測るものではありません。御社にしか書けない事実が1つでも入っているかどうかだけを見ます。文章が短くても、言い回しが素朴でも、事実が入っていれば伝わります。

私が診た会社では、どちらが欠けていたのか?

ほかとの違いが書けていなかったのは130社のうち28社、問い合わせまで進めるようになっていなかったのは59社でした。

私は無料の診断で、1社につき3つの点を見ています。最初の画面で何屋か伝わるか、ほかとの違いが文章になっているか、問い合わせまで進めるか。この3つを、よい・ふつう・直したほうがよいの3段階でつけています。

130社ぶんを数え直すと、こうなりました。

見ている点直したほうがよいと判断した社数
最初の画面で何屋か伝わるか60社
ほかとの違いが文章になっているか28社
問い合わせまで進めるか59社

真ん中だけが少ないです。102社では、ほかとの違いがすでに文章になっていました。書く力の問題ではなかった、ということです。

▶ こうした診断の数字を、毎週メールでお送りしています(無料)
https://shinichi-miyazaki.website/newsletter/?cta=week1014m

良さが書けている会社のほうが、問い合わせの行き先が弱いのはなぜでしょうか?

はっきりした理由は分かりません。ただ、そういう並びになっていることは数えられました。

私は診断をお返しした会社のうち、読んで「いいなぁ」と思った会社には、診断とは別に、よいと思ったところだけを書いてメールをお送りしています。改善の話も料金の話も入れていません。130社のうち、それを送ったのは81社です。

この81社と、診断だけをお返しした49社で、同じ3つの点を分けて数えました。

見ている点よいと思ったところを送った81社診断だけの49社
ほかとの違いが文章になっているか(直したほうがよい)6社22社
問い合わせまで進めるか(直したほうがよい)42社17社

ほかとの違いでは、81社のうち6社しかありません。ほぼ全社が書けています。ところが問い合わせまで進めるかでは、81社のうち42社です。割合でいうと、診断だけの49社より高くなっています。

つまり、自分の仕事について書くことはできていて、依頼してくださいと書くところだけが残っている。この連載では以前、この3つ目の点には群ごとの差が出なかったと書きました。130社まで数えたいまは、差が出ています。前に書いたことを、ここで直しておきます。

この数字には弱点があります。どの会社にメールを送るかを決めたのは私で、その判断はほかとの違いが書けているかを見て決めていました。問い合わせまで進めるかは、送るかどうかの判断に入れていません。それでも、私がよいと思う会社の選び方そのものが、問い合わせの行き先を軽く見ている可能性は残ります。ですからここで言えるのは「よい会社は問い合わせ導線が弱い」ではなく、「私がよいと判定できた会社の中では、問い合わせの行き先だけが揃っていない」ということです。

「お問い合わせはこちら」と書いてあれば足りているのでしょうか?

連絡先があるだけでは、足りないことが多いです。何を頼めるのかと、頼んだあとに何が起きるのかが書いてあるかで変わります。

私が「直したほうがよい」とつけた59社の多くは、連絡先が無いわけではありませんでした。ページの下に電話番号があり、フォームもあります。足りていなかったのは、その手前です。何を相談してよい相手なのかが書いていない。見積もりだけなのか、まだ決めていない段階でも話せるのか。それが分からないと、読んだ人は自分がここに連絡してよい人かどうかを判断できません。

もう1つは、送ったあとのことです。いつ返事が来るのか、最初に何をするのか。ここが書いてあるだけで、押すまでの迷いは短くなります。

そして130社のうち、この3つ目の点に最高の評価をつけられたのは3社だけでした。ほかの2つの点より、はっきり少ないです。説明は書けるのに、依頼だけが書けない。これは怠慢ではなく、むしろ誠実さの裏返しだと思っています。自分の仕事について事実を書ける人は、同じ律儀さで「うちに頼んでください」とは書けないからです。

今のサイトで、読んだ人は次に何ができるでしょうか?

いま開いて確かめられます。費用も、作り直しも要りません。

スマホで御社のトップページを開いて、最初の画面から下まで送ってみてください。連絡先のほかに、読んだ人ができることが1つでも書いてあるでしょうか。資料を読む、料金の目安を見る、空いている日を見る。どれでもかまいません。

それが1つも無い場合、読んだ人にできることは、電話をかけるか、何もしないかの2つです。この2つの間に、もう1つ置けないかを考えるところから始められます。書く文章は、すでに御社のサイトのどこかにあることが多いです。

よくある質問

問い合わせフォームはあります。それでも足りないのでしょうか?

フォームの有無ではなく、その手前に何が書いてあるかで変わります。何を相談してよいのか、どの段階の人が送ってよいのかが書いてあると、送る人の迷いが減ります。

「お気軽にお問い合わせください」と書いていますが、これは足りていますか?

誘いの言葉だけだと、何を頼めるかは伝わりません。たとえば「金額を決める前の段階でも構いません」のように、どの段階の人に向けた窓口なのかを1行足すと変わります。

連絡先を増やすと、売り込んでいるように見えませんか?

増やすのは窓口の数ではなく、説明の量です。何を相談できて、送ったあと何が起きるかを書くことは、売り込みではなく案内です。読んだ人が自分で判断できる材料が増えます。

自社のサイトを、同じ見方で見てもらうことはできますか?

はい。無料でお送りしています。最初の画面で何屋か伝わるか、ほかとの違いが文章になっているか、問い合わせまで進めるかの3点を見て、いちばん直すとよいと考えた点を1つ書いてお返しします。3か月後にもう一度見に行って、その結果もお伝えします。私は作って納めるところまでではなく、御社のウェブのかかりつけとして続けて診るほうを仕事にしています。

まとめ:今日できる小さな一歩

今日は文章を書き直す作業はありません。いまあるページで、読んだ人ができることを数えるところで終わります。

① スマホでトップページを開いて下まで送ったとき、連絡先のほかに、読んだ人ができることは何個あるでしょうか。

② その連絡先の手前に、何を相談してよいかを書いた一行はありますか。

③ 送ったあと、いつ返事が来るかはどこかに書いてありますか。

①で0個だった場合、読んだ人の選択肢は、連絡するか閉じるかの2つです。その間に置けるものが、御社のサイトのどこかに書いてあるかもしれません。

②で無かった場合、足りないのは窓口ではなく説明かもしれません。お断りしている条件を書いているなら、それはもう半分書けています。

③で無かった場合、押すまでの迷いは、まだ読んだ人の側に残っています。返事の時期を一行足すだけで、短くなる可能性があります。

御社の仕事が本物であることは、サイトのどこに何が置かれていても変わりません。残っているのは、それを読んだ人が次に進める場所があるかどうかだけかもしれません。

あわせて、ほかとの違いがすでにサイトのどこかに書けているかどうかは、こちらの記事でも書いています。

①②③を数えてみて、もう少し細かく確かめておきたい場合は、ウェブ健康診断 セルフチェック10項目をご用意しています。直し方ではなく、どこを見るかを並べただけのものです。