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「評価が低いところから直す」で合っているか。78社の記録では、一致は4割だった

「評価が低いところから直す」で合っているか/78社の記録では、一致は4割だった

先に結論

サイトを診てもらうと、評価の低い項目が並んだ表が返ってきます。低いところから直す、というのは自然な順番に思えます。私が自分の記録78社分を数え直したところ、私自身が「いちばん先に直すところ」に選んだ場所と、私が低い評価をつけた場所が一致していたのは、対応づけできる75社のうち28社、37.3%でした。残りの47社では、○がついている場所を先に直すように書いていました。理由は単純で、そこには材料がもう手元にあるからです。

そもそも私は、1社に何をつけているのか?

私は1社につき、3つの軸に◎○△をつけ、それとは別に「いちばん先に直すところ」を一行で書いています。この2つは別々に決めています。

3つの軸は次のとおりです。

①伝わり度 ── 最初の画面だけで、何をしている会社か受け取れるか。

②選ばれる理由 ── 他所ではなくここに頼む理由が、どこかに書かれているか。

③次の一歩 ── 相談や問い合わせに進む場所が、迷わず見つかるか。

78社の内訳は、伝わり度が○以上だったのが39社(50.0%)、選ばれる理由が54社(69.2%)、次の一歩が50社(64.1%)でした。3つの中では、最初の画面で名乗れているかどうかがいちばん低く、ちょうど半分です。

私は名刺交換をした会社や、ご相談をいただいた会社のサイトを、この同じ手順で1社ずつ見ています。特別な道具は使っていません。公開されているページを、初めて来た人と同じ順番で開くだけです。

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78社で、評価の低い場所と「先に直す場所」は一致したか?

一致したのは28社、37.3%でした。

一行で書いた「いちばん先に直すところ」は、内容ごとにA・B・Cの3つに分けて記録しています。Aは証拠が束ねられていない、Bは一言で言えていない、Cは相談までの道筋、です。Aは②選ばれる理由に、Bは①伝わり度に、Cは③次の一歩に対応します。どの軸とも対応が決まらない3社は、この数え方から除きました。

残った75社のうち、一行が指した軸に△がついていたのが28社。一致しなかったのは47社、62.7%でした。

一致しなかった47社は、どういう状態だったか?

2つに分かれました。23社は3つとも△がついていない会社、24社は△がついているのに別の軸を選んだ会社です。

23社(30.7%)は、3つの軸すべてが○か◎でした。それでも「いちばん先に直すところ」は書けています。合格点の状態にも、次の一手はあるということです。

24社(32.0%)は、たとえば選ばれる理由が○なのに、私はそこを課題に選んでいました。その同じ会社の伝わり度には△がついています。低い場所を飛ばして、○の場所を先に動かすように書いていたことになります。

なぜ、△がついていない場所を先に直すのか?

△の軸は、これから材料を作る場所だからです。○の軸は、材料がもう手元にある場所です。

選ばれる理由が○というのは、受賞歴や取引年数、施工件数、担当者の経歴といったものが、サイトのどこかのページには書かれている状態を指します。課題をAと記録した42社では、選ばれる理由が○以上だったのは30社(71.4%)でした。書く仕事は終わっていて、残っているのは置き場所を決めることだけ、という会社が7割です。

一方、△がついた軸を上げるには、文章を新しく起こすことが多くなります。何を書くか決めるところから始まるので、着手までに時間がかかります。同じ一週間を使うなら、すでにある物を動かすほうが先に画面へ出ます。順番の話であって、△を放っておくという意味ではありません。

3つとも△だった会社は、何社あったか?

10社でした。78社のうち12.8%です。

裏返すと68社、87.2%は、3つのうち少なくとも1つは○以上でした。私の記録の中では、全部が足りていない会社のほうが少数です。腕のいい方ほどご自分のサイトを厳しく見ておられますが、数えてみると、できている軸は先にあります。

この37.3%は、私の判断の癖ではないか?

その可能性は残ります。断定はできません。

3つの軸の評価も、一行の課題も、私が同じ日に同じ画面を見て決めています。別々の人が別々に採点したわけではないので、独立した2つの物差しとは言えません。また、どちらを先に直すかを決める基準を、私は明文化していません。ですから、他の人が同じ78社を見て同じ37.3%になるとは言い切れません。対応が決まらない3社を外した数え方にも、私の判断が入っています。

この数字から言えるのは、「私は、評価の低い場所と先に直す場所を一致させていなかった」という事実までです。それが正しい順番かどうかは、この記録だけでは確かめられません。

御社が診断を受けたとき、どこを見ればいいか?

評価の表と、先に直すことの一行が、同じ場所を指しているかどうかです。

ずれていたら、なぜそちらを先にするのかを聞いてみてください。ずれていること自体は誤りではありません。ただ、理由が説明できないまま低い項目が並んでいるだけの表なら、直す順番を決める材料にはならないと思います。

まとめ:今日できる小さな一歩

今日は、直す作業ではありません。御社の中で、できている場所を1つ決める作業です。

① いまの御社のサイトで、「ここは自信を持って見せられる」と言える画面を1つ挙げるとしたら、どこですか?

② その画面は、トップページから何回押したら着きますか?

①がすぐに挙がったなら、それが○のついている場所です。私の記録では、そこを先に動かすように書いた会社が47社ありました。材料を新しく作る必要がないぶん、いちばん早く外に出せる場所だからです。すぐに挙がらなかった場合も、無いという意味ではないと思います。自分の仕事について「ここが自信のある場所です」と決めるのは、他人のサイトを見るときより難しい作業です。

②が2回以上だった場合、その画面は評価としては○でも、初めて来た人には届いていないかもしれません。私が診た会社では、会社概要や沿革、担当者の紹介のページに材料が入っていることがよくありました。移す作業だけで、順番が変わることがあります。

78社を並べ直して残ったのは、足りないものを数えた記録ではなく、すでにできている場所が奥に置かれたままだった記録でした。御社の場合も、直す前に決めることのほうが先にあると思います。