30分の無料相談で、実際に何を話しているのか

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「無料相談って、結局セールスなんじゃないですか」

正直に言うと、そう思われるのは当然だと思っています。無料と名のつくものの多くが、その後の提案への入り口として設計されているからです。

なので今日は、実際にあった30分の無料相談を、できる範囲でそのまま公開してみます。相談者の方が特定されないように業種や数字はぼかしていますが、話の流れと、私がどこで何を見ていたのかは、いじらずに書きます。

今回の相談者

AIを使ったSNS運用代行とコンサルティングを、ほぼお一人で回されている方でした。クライアントの7割ほどが美容系のサロン、残りが飲食のコンサルや健康関連の個人事業主。新規の成約が月に3件前後、月商は100万円を超える月もあれば、そうでない月もある。波がある、という状態です。

すでに事業として成立している方です。困っている人ではなく、伸ばしたい人。この違いは、相談の組み立て方に直結します。

最初の10分:とにかく数字を聞く

相談が始まってまずやったのは、現状を数字で把握することでした。

  • 新規の成約は月に何件か
  • 単価はいくらか
  • 顧客の業種構成はどうなっているか
  • どのサービスが一番売れているか

この方の場合、45万円のプランと、25万円のSNS運用代行プランがあり、後者が特に地方で強い引き合いを得ているとのことでした。

ここが面白いところで、「一番売れているもの」と「一番売りたいもの」は、しばしば一致しません。売れている理由を言語化できているかどうかが、次の一手を決めます。

この方は、はっきり言語化されていました。多くのサロンが大手ポータルサイトへの広告費に苦しんでいる。5年で300万円以上をそこに払っているケースもある。ポータルは「今空いている店を探す場所」だけれど、SNSは「行きたい店を探す場所」だから、流入の質もリピート率も違う——と。

これは体感ではなく、現場で何度も確認された仮説です。だから強い。私が付け加えることは、この時点ではほとんどありませんでした。

次の10分:一緒にサイトを見る

相談が始まってすぐ、この方のサイトを開いて一緒に見ていきました。無料相談では必ずやることです。

そこで見つかったのが、表示速度の問題でした。トップの画像が重く、それが読み込み全体を引っ張っている。内容が良くても、開く前に離脱されていたら評価すらされません。

そこから、サーバーとドメインの話になりました。

現在はVercelとGitHubで運用されていました。開発者としては合理的な選択です。ただ、事業のサイトとして中長期で持つなら、私は国内のレンタルサーバーへの移行をお勧めしました。理由は主に二つで、SEOまわりで打てる手が増えること、そして日本語でのサポート体制があることです。

ドメインについても、取得の安さだけで選ぶとサポートで詰まることがあります。契約プランによってはドメインが永年無料になる特典もあるので、サーバーとまとめて整理するのが結果的に安く、速い。

もう一つ話したのは、納品先が誰なのかという視点です。この方はクライアントのサイトも作られています。納品相手が一般の事業主さんであれば、更新のしやすさが最優先になる。だとすればWordPressのブロックエディターで作っておくほうが、納品後に「更新できないので直してください」という連絡が減ります。

技術的にかっこいい選択と、事業として正しい選択は、必ずしも同じではありません。

残りの10分:本当の課題を一つに絞る

ここまでで、改善点はいくつも出ていました。でも、全部やろうとすると何も進みません。

そこで、こう聞きました。「対面での成約率って、どれくらいですか」

高い、という答えでした。営業のご経験が長い方なので、会って話せばほぼ決まる。

つまり課題は、成約ではなくその手前にあります。オンラインでどれだけ「この人に会ってみたい」と思ってもらえるか。ランディングページからの流入をどう作るか。

そしてこの方は、AIを使ったペルソナ設計を、すでにかなり深いところまでやられていました。30〜40代のエステ経営者、といったレベルではなく、その人が何に苛立ち、何を諦めているかまで作り込んでいる。SNSの投稿文もAIに任せ、お一人で6アカウントを回されている。

なのに、自社のサイトにはそのペルソナが立っていませんでした。

クライアント向けにはあれだけ精緻にやっているのに、自分のサイトになると急に「どなたでもどうぞ」になってしまう。これは本当によくあることで、私自身にも覚えがあります。

なので、この30分で持ち帰っていただく課題は、一つに絞りました。自社サイトのペルソナを、クライアント向けと同じ解像度まで上げる。それだけです。

相談を終えて

最後は、この方が元々カメラマンとして地方を回られていた話、AIによって地方と都市部の格差が広がることへの問題意識、これから始めたいPR事業やオンラインスクールの構想——そんな話で終わりました。

こういう話が出てくる相談は、だいたい良い相談です。目先の集客の話だけでなく、何のためにやっているかが見えると、打ち手の優先順位が自然と決まるからです。

後日、詳細なレポートをお送りする約束をして、30分を終えました。

無料相談で「やらないこと」

最後に、私が無料相談でやらないと決めていることを書いておきます。

その場で契約の話をしない。30分は、課題を見つけるための時間です。売るための時間ではありません。

改善点を全部並べない。10個指摘して満足するのは提案する側だけです。持ち帰って動けるのは、多くて1つか2つです。

数字のない指摘をしない。「なんとなく古い感じがします」は、感想であって診断ではありません。表示速度も流入経路も、測れば数字で出ます。

このやり方は、私自身が過去に数字を見ずに判断して失敗した経験から来ています。勘は当たることもありますが、外れたときに何が悪かったのかが分かりません。

よくある質問

30分の無料相談では、何を準備すればいいですか?

サイトのURLだけで大丈夫です。事前に表示速度などを確認したうえでお話しします。現在の集客経路や、月あたりの問い合わせ件数が分かると、より具体的なお話ができます。

相談の場で契約をお願いされることはありますか?

ありません。30分は課題を見つけるための時間です。持ち帰ってご自身で動ける課題を一つお渡しすることを目的にしています。

東京以外からでも相談できますか?

オンラインで全国対応しています。平日8時から16時の間で、ご都合のよい時間をお知らせください。

30分、話してみませんか

サイトのURLだけいただければ、事前に計測して、何がボトルネックになっているかを見た上でお話しします。

その場で契約をお願いすることはありません。持ち帰って自分で動ける課題を、一つ持って帰っていただければ十分です。

平日8時から16時、全国どこからでも対応しています。