今週(2026年8月31日〜9月6日)のSEO・MEO・AIO・LLMOの動きをまとめました。私(宮崎)は、話題の新しさではなく「自社の数字にどう効くか」を基準に選んでいます。ニュースを読むだけで終わらせず、明日から手を動かせる形に翻訳してお届けします。
🔍 SEO(検索エンジン最適化)
8月スパムアップデートが完了、順位変動が続いています。8月18日に始まったGoogleの2026年8月スパムアップデートは、8月21日に完了が確認されました。期間はおよそ2日と16時間です。スパムアップデートはGoogleのスパムポリシーに違反するサイトや手法を検出する精度を上げるもので、心当たりがなくても周囲の順位が動けば相対的に自社の掲載順位は変わります。
9月のコアアップデートは、9月1日時点で発表されていません。Googleの検索ステータスダッシュボードにも新しいランキング関連の記録は出ていません。今の変動は8月スパムアップデートの余波と見るのが自然です。
「サイトの評判の不正使用」ポリシーが欧州経済領域(EEA)の検索利用者には適用されない形に更新されました。いわゆるパラサイトSEO(自社サイトの権威を借りて無関係なコンテンツを載せる手法)への対応で、地域によって運用が分かれた形です。日本国内の事業者に直接の影響はありませんが、外部にコンテンツ枠を貸している場合は自社の方針を確認しておくと安心です。
ショッピング向けの旧Content APIが9月1日にサンセットを迎えました。Merchant APIへ移行していない連携は、リクエストが失敗し始める可能性があります。ECサイトで商品フィードを自動連携している場合は、制作会社や利用ツールの対応状況を確認してください。
▶ 宮崎真一の視点
スパムアップデートのニュースを見て、まず不安になる方が多いのですが、私はいつも「まずSearch Consoleを開きましょう」とお伝えしています。8月18日〜21日を境に、検索での表示回数とクリック数が本当に落ちたのか。落ちたとして、どのページの、どのキーワードなのか。ここを見ずに施策を打つと、下がっていないページを直して時間を溶かすことになります。私はウェブ解析士・SEO検定1級の立場から、変動の前後28日を比較して「実際に動いたページ」だけを対象に手を入れます。順位を追うより、Search Consoleの前後比較のほうが判断材料としてずっと正確です。
📍 MEO(マップエンジン最適化)
ローカル検索のAI化が進んでいます。従来のローカルパックやQ&Aが、ビジネスプロフィール・自社サイト・公開情報をもとにAIが生成した回答へ置き換わる動きが報じられています。つまり、プロフィールに書いていないことはAIも答えられません。
公式SNSアカウントをビジネスプロフィールに接続する機能が、段階的に展開される予定です。InstagramやFacebookを運用している事業者は、接続できるようになった時点で設定しておくと、プロフィールの情報量が増えます。
基本の見直しが引き続き有効です。カテゴリの選定、営業時間、電話番号、ウェブサイトURL、事業説明、写真。この5点の正確さと網羅性が、AI時代のローカル検索でも土台になります。
▶ 宮崎真一の視点
私は葛飾区に拠点を置いて全国の事業者を支援していますが、地域のお客様のビジネスプロフィールを拝見すると、カテゴリが開業時のまま、写真が3年前のまま、というケースが本当に多いです。AIが回答を生成するようになると、この「放置」がそのまま機会損失になります。明日できることを1つだけ挙げるなら、ビジネスプロフィールの説明文を、自社サイトのトップページと同じ言葉で書き直すことです。サイトとプロフィールで表現がずれていると、AIはどちらを信じてよいか分かりません。表記を揃えるだけの作業ですが、費用はかからず、効果は測れます。
🤖 AIO(AI Overview・AI最適化)
Search Consoleの「生成AIパフォーマンスレポート」が、8月31日に全世界へ展開されました。6月3日に一部サイト向けに導入されていたものが、正式に誰でも使える状態になっています。AI OverviewsやAI Mode、Discoverの生成AI機能での表示回数を、ページ・国・日付・デバイス別に確認できます。
ただし、クリック数のデータは含まれていません。見られた回数は分かるが、そこから何人来たかは分からない、という段階です。数字の読み方に注意が必要です。
生成AI機能への表示を、プロパティ単位でオプトアウトできる設定も提供されています。通常の検索順位には影響しない設計とされています。
AI ModeをAI Overviewsの中に押し出す動きも報じられました。速報性の高い話題ではリンクのカルーセルカードが表示され、一方でAI Overviews内の画像生成テストは開始後まもなく停止されています。
▶ 宮崎真一の視点
これは今週いちばんの朗報です。これまで「AIに引用されているかどうか」は感覚で語るしかありませんでしたが、8月31日から、自分のSearch Consoleで数字として見られるようになりました。私は「主張する人」ではなく「検証する人」でありたいと思っています。だからこそ、まずレポートを開いて、自社のどのページが生成AI機能で表示されているかを見てください。多くの場合、意外なページが上位に来ます。ただしクリック数がない以上、「表示回数が伸びた=売上が伸びた」とは言えません。GA4の流入と問い合わせ数と並べて、初めて判断材料になります。ここを飛ばさないことが、遠回りに見えていちばん早い道です。
💡 LLMO(大規模言語モデル最適化)
ChatGPTの週間アクティブユーザーは9億人を超えたと報じられています。2025年10月時点の8億人から伸びており、検索の入口が分散し続けていることが数字で確認できます。
呼び名は乱立していますが、やることは1つです。GEO、AEO、LLMO、AIO——媒体によって言葉が違いますが、中身は「AIが答えを作るときに、自社の情報を正確に引用してもらう」ことです。用語の違いに振り回される必要はありません。
対象となる主なエンジンは、ChatGPT、Perplexity、Gemini、Google AI Mode、AI Overviews、Microsoft Copilot、Claudeです。目標は1回引用されることではなく、関連する質問をされたときに、繰り返し、正確に自社が現れることだとされています。
▶ 宮崎真一の視点
私がWordPressを構築する段階から構造化データ(Schema)を標準仕様にしているのは、この「正確に引用してもらう」ためです。事業者名、所在地、営業時間、サービス内容、著者情報。人間が読んで分かることと、機械が読んで分かることは別物で、後者は構造化データで明示するしかありません。とはいえ、いきなり全部は無理です。まず着手するなら、自社サイトによくある質問(FAQ)のページを1つ作り、お客様から実際に聞かれる質問を、聞かれた言葉のまま見出しにすることをおすすめします。専門用語で言い換えた瞬間に、AIは拾えなくなります。生成AIパスポート資格の学習で腹落ちしたのも、結局「相手の語彙に合わせる」という基本でした。
ここまで4つの分野を並べましたが、御社に本当に関係するのは、たいてい1つか2つです。どれが自社の数字に効くのかは、Search Consoleとビジネスプロフィールを実際に開いてみないと決まりません。もし判断に迷われるようでしたら、30分の無料診断で一緒に画面を見ながら整理することもできます。売り込みはいたしませんので、気軽にお使いください。
まとめ
今週は、8月スパムアップデートの完了と、Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポートの全世界展開が大きな動きでした。どちらも共通しているのは、「自社の数字を開けば確かめられる」ということです。私は、最新トレンドを追いかけて手当たり次第に施策を増やすより、Search ConsoleとGA4を開いて、御社の数字が実際に動いた場所から手を入れることをおすすめしています。作って終わりにせず、測って、直して、また測る。地味ですが、これがいちばん確実です。
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