TL;DR(先に結論)
ロゴやデザインを新しくしても、集客が変わらないことは珍しくありません。順番が逆だからです。ブランドで本当に最初に決めるべきは、見た目ではなく「自社を一言で言い表す言葉」=ブランドの芯です。この芯が定まると、ロゴもサイトも商品説明も、すべて同じ方向を向きはじめます。この記事では、デザインに手をつける前に決めておきたい「自社の言葉」のつくり方を、難しい用語なしでお伝えします。
「ロゴを変えたのに、何も変わらなかった」のはなぜ?
ロゴという”見た目”を変えても、その奥にある”何を伝えるか”が決まっていなければ、印象は変わらないからです。
ロゴを一新した。サイトもきれいにした。けれど問い合わせの数は変わらない——。こういう声を、私はよく聞きます。
がっかりされるかもしれませんが、これはあなたのセンスの問題でも、デザイナーの腕の問題でもありません。順番の問題です。ロゴやデザインは「自社が何者で、誰に、何を約束するのか」を翻訳した”結果”です。その元になる中身が言葉になっていないまま見た目だけ整えても、きれいな器に何を盛るかが決まっていない状態と同じ。だから、見る人の心に何も残らないのです。
実力のある専門家ほど、ここでつまずきます。腕には自信があるのに、「うちのウリは何か」を一言で言えない。だから制作会社にも「いい感じにしてください」としか頼めず、出てきたものが”よそと似たきれいなサイト”になってしまう。問題は腕ではなく、腕が言葉になっていないことです。
そもそも「ブランドの芯」とは何のこと?
ブランドの芯とは、「自社は誰に、何を約束する存在か」を一文にした、判断の基準になる言葉のことです。
ブランドというと、ロゴやおしゃれな雰囲気を思い浮かべるかもしれません。けれど本来のブランドは、見た目より先に「中身の約束」です。
たとえば整体院なら、「肩こりを治す院」はどこにでもあります。でも「再発させないために、その場しのぎの施術はしない院」と言い切れたら、それは芯になります。この一文があると、サイトに載せる言葉も、初回の説明も、料金の見せ方も、全部この約束に沿って決められる。芯とは、迷ったときに立ち返る一本の柱です。
この柱がないと、サイトの文章は「丁寧」「安心」「地域密着」といった、どこの会社でも言える言葉で埋まります。誠実な人ほど、嘘は書きたくないから無難な言葉を選ぶ。その結果、いちばん本物なのに、いちばん横並びに見えてしまう。皮肉な話です。
自社の言葉は、どうやって見つければいい?
「お客様が他社ではなく自社を選んだ理由」を集めて言葉にするのが、いちばん確実な見つけ方です。
自社の言葉は、頭の中でひねり出すものではありません。すでにあなたを選んでくれた人の中に、答えが眠っています。具体的には、次の三つを書き出してみてください。
一つ目は、実際に言われた言葉。「ここに来てよかった」「他とは違った」と言われたとき、相手は何に対してそう言ったのか。その理由が、あなたの強みの正体です。二つ目は、あなたが当たり前にやっていて、よそがやっていないこと。本人にとって当たり前すぎて価値だと気づいていない手間や配慮こそ、差になります。三つ目は、わざわざ遠くから来てくれる人がいる理由。近くにも同業がいるのに、なぜその人はあなたを選ぶのか。
この三つを並べると、共通する一本の線が見えてきます。それを短く言い切ったものが、あなたの「自社の言葉」です。
ここで大事なのは、勘を、データで裏づけること。「たぶんこれが強みだと思う」で終わらせず、お客様の声や問い合わせの傾向、よく読まれているページといった事実と照らし合わせる。そうすると、自分では気づかなかった本当の選ばれる理由が浮かび上がることがあります。エル・タジェールが「ブランド × データ」の両輪でお手伝いするのは、このためです。らしさの言語化だけでは独りよがりになり、数字だけでは心に届かない。両方そろって初めて、芯は強くなります。
言葉が決まったら、ロゴやサイトはどうする?
言葉が決まってから、ロゴ・色・写真・文章を「その言葉に合っているか」だけを基準に選び直します。
芯となる言葉が一つ決まると、デザインの判断が驚くほど速くなります。「この色はうちの約束に合うか」「このキャッチコピーは芯を伝えているか」——すべてイエス・ノーで判断できるようになるからです。
逆に言えば、ここまで来てようやくロゴやデザインの出番です。順番を守ると、見た目と中身がはじめて一致し、見る人に「この会社は、なんか芯がある」と伝わる。実際に、技術はあるのに問い合わせが来なかった専門メーカーが、自社の強みを言葉にし直してサイトに反映したことで反応が変わった事例もあります(八汐シーリングの事例)。変えたのは派手なデザインではなく、伝える「言葉」と「順番」でした。
よくある質問
いいえ、変える価値はあります。お伝えしたいのは「順番」です。先に自社の言葉(芯)を決めてからデザインに手をつけると、同じ予算でも効果がまったく変わります。言葉が決まれば、デザインの判断にも迷いがなくなります。
時間をかけてゼロから考える必要はありません。すでにいるお客様が選んでくれた理由の中に答えがあります。「他とは違った」と言われた場面を二つ三つ思い出すだけでも、芯の手がかりはつかめます。
うまい言葉である必要はありません。むしろ、お客様への本当の約束が一文で言えていれば、飾りのない言葉のほうが伝わります。大事なのは響きの良さではなく、自社が本当に守れる約束であることです。
お客様の声や問い合わせの傾向といった事実と照らし合わせてみてください。実際のお客様が口にしている言葉と重なっていれば、それは独りよがりではない、伝わる芯です。勘を、数字で裏づける作業です。—
あなたの「自社の言葉」、一緒に見つけませんか
ロゴやサイトを変える前に、まず自社の芯となる言葉が定まっているか——。ここがあいまいなまま見た目だけ整えても、残念ながら成果にはつながりにくいものです。
エル・タジェールの30分無料診断では、あなたのサイトとお客様の反応をもとに、「いま伝わっている言葉」と「本当は伝えるべき強み」のズレを、事実ベースでお見せします。煽りも売り込みもありません。まずは現状を言葉にするところから、ご一緒します。
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