2026年01月29日に、ニッポン観光連盟様第205回交流会にて、「旅行業界が直面するSEO/AIOの分岐点」というテーマでライトニングトークをおこないました。
トーク内容を、書き起こしておきます。
こんにちは。戦略的ウェブ制作工房エル・タジェール代表の宮崎真一です。ウェブ解析士として、また生成AIパスポート保有者として、日々デジタルマーケティングの最前線で企業様のご支援をさせていただいています。
今日は、特に旅行業界の皆様に知っていただきたい、検索環境の大きな変化についてお話しします。それは、従来の「SEO(検索エンジン最適化)」から「AIO(AI最適化)」への転換です。
変化の波:SEOの常識からAIOの現実へ
これまでの常識:検索順位の椅子取りゲーム
これまでのデジタルマーケティングでは、SEO対策が最重要でした。
例えば、ユーザーが「家族旅行 おすすめ」と検索すると、こんな結果が表示されていました:
- 格安航空券・ホテルの比較サイト
「複数の旅行サイトを一括検索。最安値が見つかる…」 - 【公式】最高のリゾートホテル予約|ベストプライス保証
「家族旅行に人気のプランが満載。早期予約で最大20%OFF。プール付きヴィラで…」 - おすすめ家族旅行スポットランキング2025
「子供が喜ぶ旅行先を厳選紹介。体験談や口コミも多数掲載中。」
検索結果の上位に表示されることがすべてでした。まさに「椅子取りゲーム」です。クリックされるのは上位のサイトだけ。だから、どの企業も必死に検索順位を上げようと競っていたのです。
これからの現実:ゼロクリック検索の時代
しかし、2026年の今、状況は一変しています。
GoogleのSGE(Search Generative Experience)やChatGPTなどのAI検索が急速に普及し、ユーザーは「リンクをクリックする前」に答えを知ってしまうのです。
例えば、同じ「家族旅行 おすすめ」という検索に対して、AIはこう答えます:
「ご家族連れなら『○○リゾート』が最適です。キッズアクティビティが豊富で、利用者評価も4.8と非常に高いです。予算に応じて、~」
これが「ゼロクリック検索」です。ユーザーは完結した答えをその場で得られるため、わざわざサイトを訪問する必要がなくなっているのです。
最大の危機:AIに参照されなければ存在しないのと同じ
ここで重要なのは、AIに参照されなければ、どれだけ素晴らしいコンテンツを持っていても、存在しないのと同じになってしまうという事実です。
従来は「検索結果の2ページ目に表示される」ことが問題でした。しかし今は、「AIの回答に含まれない」ことが致命的なのです。
解決策:SEO × AIO ピラミッド
では、この新しい時代に、どうすれば御社の情報が確実にユーザーに届くのか。
その答えが、「SEO × AIO ピラミッド」です。
AIに選ばれるための3つの戦略
従来のSEOだけでは不十分です。これからは、AIに選ばれるための戦略的なAIO対策が必須となります。
1. 構造化データの実装
AIが御社の情報を正確に理解し、適切に引用できるよう、Schema.orgなどの構造化マークアップを施すことが重要です。
具体的には:
- 宿泊施設情報(Hotel、Resort)
- イベント情報(Event)
- レビュー・評価(Review、AggregateRating)
- 料金情報(Offer、PriceSpecification)
- FAQデータ(FAQPage)
これらを適切に実装することで、AIは御社の情報を「理解できる形」で受け取ることができます。
2. 信頼性の高いコンテンツ
AIは、Googleと同様に**E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)**を重視します。
具体的には:
- 実際の利用者の声:リアルな体験談、レビュー
- 具体的なデータ:利用者数、満足度、リピート率
- 透明性のある情報開示:料金の明細、キャンセルポリシー、運営会社情報
- 専門家の監修:旅行業務取扱管理者、地域の観光専門家
これらが揃っていることで、AIは御社の情報を「信頼できる情報源」として評価します。
3. AIが理解しやすい情報設計
AIが読み取りやすく、ユーザーの質問に直接答えられる形式が求められます。
具体的には:
- 明確な見出し構造:H1、H2、H3を適切に使用
- 簡潔で論理的な文章:結論を先に、理由は後で
- FAQやQ&A形式:「〇〇には何がありますか?」→「〇〇には△△があります」
- 箇条書きやリスト:重要な情報を視覚的に整理
これにより、AIは御社の情報を「引用しやすい形」で認識できます。
最も重要なポイント:差別化とブランド化
そして、ここが最も重要なポイントです。
そのためにも、他社との差別化、御社ならではの商品・サービスによるブランド化が必要な時代となっているのです。
AIは、ユニークで価値のある情報を優先的に参照します。横並びの情報ではなく、御社独自の強み、御社にしか提供できない体験や価値を明確に打ち出すことが、AIに選ばれる最大の鍵となります。
例えば:
- 「当館だけの○○体験プログラム」
- 「創業100年の老舗旅館が守り続ける伝統」
- 「地域で唯一の△△認定施設」
- 「オーナー自らが案内する特別ツアー」
こうした「ここにしかない価値」を、AIが理解できる形で発信することが重要です。
SEOとAIOは対立ではなく、相乗効果
誤解してはいけないのは、SEOとAIOは対立するものではないということです。
従来のSEO対策(キーワード選定、内部リンク最適化、ページ速度改善など)は、引き続き重要です。なぜなら、AIも検索エンジンのインデックスを参照するからです。
つまり、SEOの土台の上にAIO対策を積み上げることで、検索エンジンにもAIにも評価される、強固なデジタルプレゼンスを構築できるのです。
今こそ、本質的な価値提供へのシフトを
今こそ、検索順位だけを追う時代から、AIに評価される本質的な価値提供へとシフトする時です。
御社の強みを正しくAIに伝え、新しい検索環境でも確実に選ばれる存在になりましょう。
- 御社だけが持つ独自の価値は何ですか?
- その価値を、AIが理解できる形で発信できていますか?
- ユーザーが本当に知りたい情報を、明確に提供できていますか?
この3つの問いに答えることから、AIO時代の戦略は始まります。
エル・タジェールがサポートします
戦略的ウェブ制作工房エル・タジェールは、御社のデジタル成長パートナーとして、このSEO × AIOの統合戦略を全力でサポートいたします。
- WordPress構築とAIO対応の統合設計
- 構造化データの実装支援
- コンテンツ戦略の立案と実行
- ウェブ解析に基づくPDCAサポート
「作って終わり」ではなく、お客様のビジネス目標達成のためのパートナーとして伴走いたします。
ご相談は、平日8:00-16:00で承っております。まずはお気軽にお問い合わせください。
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