このたび、戦略的ウェブ制作工房エル・タジェール 代表の宮崎が、つくば市経営支援ワンストップ窓口の相談員業務を開始いたしました。すでに拝命していたデジタル庁デジタル推進委員と並ぶ、二つ目の公的な役割として、地域企業のデジタル成長を現場から後押ししていきます。
着任初日となった初回相談日には、用意された4枠すべてが埋まり、4件のご相談に対応しました。地域の中小企業・個人事業主の皆さまが、いかにデジタル領域の課題を切実に抱えていらっしゃるか、初日から強く実感する一日となりました。
このページでは、ワンストップ窓口とはどのような相談機関なのか、私が担う役割、そして初日の現場で改めて感じた中小企業のデジタル課題について、率直にまとめておきたいと思います。
つくば市経営支援ワンストップ窓口とは

つくば市経営支援ワンストップ窓口は、市内の中小企業・個人事業主が抱える経営課題に対して、中小企業診断士・社会保険労務士・ウェブ解析士の3つの専門領域から、客観的なアドバイスを受けられる公的な相談機関です。
「売上を伸ばしたい」「補助金を活用したい」「就業規則を見直したい」「ホームページのアクセスが伸びない」――。本来であれば、それぞれ別の専門家を自分で探さなければ届かない相談が、ひとつの窓口にまとまっています。経営者の「誰に相談すればいいのか分からない」を解消する、地域の経営総合受付といえる仕組みです。
詳しい開設日・予約方法は、つくば市の公式ページをご覧ください。
私が担当する「ウェブ解析士」枠
私はそのなかのウェブ解析士枠として、ほぼ毎月1回ですが金曜日にご相談をお受けします。
具体的にお引き受けするのは、
- ウェブサイトを作ったがアクセスが伸びない
- SNSのインプレッションが少ない、運用負荷が大きい
- ホームページの診断・改善方法を知りたい
- ECサイトの収益をどう伸ばしていくか
- Google Analyticsを起点としたデータ分析・SEO・コンバージョン改善
- 生成AIをはじめとするデジタルツールの実務活用
といった、いま中小企業の現場で起きているデジタル領域の課題全般です。ウェブ解析士、SEO検定1級、生成AIパスポートといった保有資格と、エル・タジェールでクライアント企業に提供してきた実装・運用の経験を、地域の経営者の皆さまに還元する場として活用していきたいと考えています。
初日の4件から改めて感じた、中小企業のDX・デジタル課題
ご相談内容そのものは守秘義務がありますので公開できません。ただ、4件すべてに通底していたテーマを抽象化すると、中小企業のデジタル課題は「ツールの問題」ではなく、ほとんどが「設計と運用の問題」である、という従来からの仮説を、初日でさらに強く確信することになりました。
「導入したのに、成果が出ない」
ホームページを作った。SNSを始めた。MAツールを入れた。生成AIも触り始めた。――それなのに売上や問い合わせが目に見えて増えない。本当に多くのご相談がここに集約されます。
原因はたいてい「使い方」ではなく、「何のために導入したのか」「成果を何で測るのか」が決まっていないことにあります。ツールは目的を達成する手段ですが、目的自体が曖昧なまま導入すると、効果検証ができず、改善も進みません。
データに触れずに行われる経営判断
もうひとつ頻出するのが、手元のデータが活用されていない状態です。Google Analyticsを設置していても見るのは月初の合計セッション数だけ、サーチコンソールは存在すら知らない――というケースは珍しくありません。
データは、勘や経験と対立するものではなく、経験から導いた仮説を裏取りするための道具です。数字に触れる時間を週に30分でも確保するだけで、意思決定の精度は大きく変わります。
「作って終わり」のウェブサイト
数百万円かけて制作したサイトが、納品後に一切手が入っていない。検索順位は下がり、情報は古くなり、機会損失だけが積み上がる――これも頻繁に出会う光景です。
ウェブサイトは完成時点が最高地点ではなく、運用してはじめて成長する資産です。エル・タジェールが「作って終わりにしない」を理念に掲げているのは、まさにこの構造的な課題が地域の中小企業に広く根を張っているからにほかなりません。
公的窓口と民間支援、その補完関係
つくば市の相談員としての立場と、エル・タジェール代表としての立場は、役割が明確に分かれています。
ワンストップ窓口では、中立な公的相談員として、課題の整理・方向付けと、各種支援制度や次の一手のご提案までを担います(作業代行は行いません)。一方、エル・タジェールとしてのご支援は、実装と継続的な伴走が中心です。両者は競合せず、相談の入口と出口として補完し合う関係にあります。
「まずは話を整理したい」段階ではワンストップ窓口を、「具体的に手を動かして成果を出したい」段階では民間の伴走支援を――このように使い分けていただくのが、経営者にとって最も負担の少ない形だと考えています。
これからの抱負
デジタル庁デジタル推進委員、つくば市経営支援ワンストップ窓口相談員、そして戦略的ウェブ制作工房エル・タジェールの代表。国・地域・実務という三つのレイヤーから、中小企業のデジタル成長に関わらせていただくことになります。
肩書きを増やすことが目的ではありません。それぞれの立場で得た一次情報を相互に行き来させ、現場で本当に効く支援とは何かを磨き続けていきたいと考えています。
つくば市内の経営者の皆さま、ぜひお気軽にワンストップ窓口にご相談ください。毎週金曜日、お会いできることを楽しみにしております。
ウェブサイト・マーケティングの個別相談をご希望の方へ
「すでに自社の課題は見えており、具体的な打ち手を一緒に考えたい」「市外から相談したい」という段階の方には、エル・タジェールの30分無料相談をご利用いただけます。データに基づく現状診断と、優先度を付けた改善案を一緒に整理いたします。

